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◎また岩手に
実家の店の中を歩いていたら、後ろから呼び止められました。
父母の知り合いです。ちなみに60歳台の男性。
「骨董に詳しいというお話ですが・・・」
「いえ。素人の道楽です」
しかも、今は引退しました(これは頭の中)。
「親戚のお爺さんが亡くなったのですが、遺品に骨董やら古銭やらが沢山あるのです。家族では分かりませんので、誰か詳しい方に見て貰おうと思っています」
ああ、そういう話ですか。確か母が知り合いに「うちの息子は」と話したというのは聞いたことがあります。
何ヶ月か前に、別の人からも言われたのですが、母の看病で忙しく対応出来ませんでした。
面倒臭いな。業者でもないし、今はコレクターでもないのだから、何か頼まれても断ってしまおう。
すると、その人が私に言います。
「とりあえず、そこのお爺さんが集めた古銭が3、4万枚と小物類がダンボール箱でいくつか」
思わず、「あ、行きます」。
2週後に訪問することになりました(笑)。
帰ったばかりなのに、今度は別件でまた行きます。
今は「譲ってくれ」「売ってくれ」などとは言わないのですが、皮肉なことに収集欲が抜けると逆に次々に寄ってきます。
画像は慶応3年から明治初年頃の土瓶敷きで、栗林銭座製。
数が少ないので出してみないと分かりませんが、8万~20万前後の見込みです。
岩手県の爆弾は漆器で、13世紀頃のが完品・美品で出たりすると、ひと声8千万に及ぶことガあります。お宝は金庫の中ではなく、がらくたの中にあります。