◎夢の話 第717夜 父を見送る
10日の朝7時に観た夢です。
「今日のうちに帰るから」
父にそう言われたので、駅まで見送ることにした。
ここは郊外だから、最寄の駅までバスで行き、「ホウジョウタカトキ」という駅で電車に乗る。そこから上野に行き、新幹線に行く道筋だ。
まずはバス停だが、3百辰曚瓢各擦鮃圓のが近道だ。
そこで、父を先に歩かせ、俺が後ろで見守ることにした。
見たところ、父は五十四五で、足腰は大丈夫だろうが、念のためだ。
坂を上り下りする間に、周りの景色を見たが、何となく見たことのある場所だった。
「ここは現実にある場所だよな」
でも、「現実」ってどういうことだろ。今が現実ではないのか。
とにかく、小さな無人駅に着き、そこで電車に乗った。
「ここまででいいから、お前は帰れ」
父はそう言うが、やはり新幹線に乗せるまで、送ることにした。
関東のことなら、父よりも当然、俺の方が知っている。
椅子に座る父は、窓の外をじっと眺めている。
まだ元気な筈だが、何となく80歳から90歳のように老けて見えた。
ごく若い頃を思い出す。
父はぶっきらぼうだったが、子ども達のことを本当に考えていた。
そういうのは、自分に子どもが出来、同じ道を辿ってみないと分からない。
この齢にして、ようやくあの頃の父の気持ちが幾らかでも分かるようになった。
口に出すことは無いが、やはり、常に考えるのは子どもたちのことになる。
上野に着き、プラットホームに向かう。
在来線と新幹線が同じホームで並んでいた頃のホームだった。すなわち、始発駅だったころの駅の姿だ。
車両の入り口で、父が振り返り、俺に告げる。
「親よりも先に死ぬのが一番の親不幸なんだからな。俺の葬式にきちんと出てから死ねよ」
父なりのブラックジョークだ。「体に気をつけろ」という意図をそのまま言わない。
これって、俺と同じだな。心根が分かる人は分かるが、腹を立てる人も多い。
「なあに、大丈夫。俺は幽霊を操れるくらいだから、きっと死神だって避けられる」
笑って手を上げた。
ここで覚醒。
神社で「男の子」を連れ帰ってから、怨霊の出る夢を観ません。
さすが神の使いで、日一日と心身が落ち着いて行きます。
ようやくまともにPCに向かえるのかも。
「北条タカトキ」は、昔の自分の名前だったような気がするのですが、「タカトキは高時ではなかった」という記憶があります。
そこで検索してみると、それらしき人物は、やはり「北条高時」だけでした。
「もし俺が武士なら、最後は殺されている筈だ」と考え、死に方を調べると、やはり合戦で負け、自刃していました。晩年は「崇鑑」(法名)を名乗っていたとのこと。
「高時ではない」がここで繋がります。
何かで見て、感情移入していたのかもしれません。