◎悲喜こもごも
病院にいる時間が長いので、様々な場面を目にします。
このところ便が黒いので、予備検査して貰うために検査室の前に座りました。
昼過ぎで休憩時間に入っていたのですが、高齢のご婦人が近くにいました。
当方と同じく検査待ちの模様。
ご婦人は携帯電話をあちこちに掛け、何か声高に話しています。
おいおい。周囲に人が少ないとはいえ、ここは病院の中。でっかい声で通話するのはどうか。
しかし、すぐに「そりゃ仕方ないよな」と思い知りました。
ご夫人の話の中身が聞こえたのです。
「大変なことになった。何かお腹に腫瘍が出来ているらしい。ソフトボールくらいの大きさがあるらしくて、夕方まで検査です」
このところ調子が悪く、診て貰いに来たら病原が見付かったらしい。そりゃ驚きます。
戦前生まれの人だと、とかく我慢をしがち。処置が遅くなってしまいます。
ソフトボールくらいの腫瘍が短期間に出来たとなると、大体想像出来るので、慌てて家族に連絡するのも仕方ありませんね。
ちなみに当方は胃腸の調子が悪く、黒色便が出ているので、「下血」が疑われたわけですが、薬の副作用の可能性が高かった模様。既往症があり複数の薬を飲んでいると、そちらの影響もありますので、診断が面倒です。
ま、どおってことなし。
50を過ぎると、何が起きても不思議ではありません。
ひと月前には何も無かったのに、「今は末期」てなこともよくあります。特別不運なわけでもなく、普通に起き得ることです。