日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎呼ばれる(408)

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◎呼ばれる(408)
 昨年亡くなった母は、家に独りではいられない人でした。
 父が介護施設に行き、家に独りになると、親戚の人を呼んでは家に泊まって貰いました。
 すぐ近くに兄夫婦がいるのですが、常々、「どうしてなのか」と思っていました。

 でも、理由は簡単でした。
 深夜の2時、3時頃に、枕元に何者かに立たれたり、声を掛けられたりしていたからです。
 今は私にも同じことが起きますので、よく分かります。
 母はそのことをひと言も漏らしませんでしたが、「ひと聞き」を考えてのことだったのでしょう。
 そんな話をしたら、他人は「おかしなことを言う」「変わり者」だと噂をします。
 母と同じものを見たり聞いたりする人は少ないので、理解などしてくれません。

 最後の年は、私が半月毎に家に泊りに行きました。
 その時も、母は必ず2時か3時に私の様子を見に来ました。
 持病のある私を心配するのと同時に、何かに「起こされた」のだろうと思います。

 今は私にも起きていますので、そのことを十分に理解出来ます。
 私が母と違うのは、平気で「人に話す」ことです。
 他人がどう思おうが、知ったことではありません。もう棺桶に入っている状態なので、理解は不要。
 棺桶のスペースは一人分だけですので、仲間も友だちも要りません。

 目を瞑ると、すぐに人の顔が鮮明に浮かび、何事かを言います。
 言葉ははっきりと聞こえませんが、口の動き方を見ると「助けて」ですね。
 次から次へと別の人の顔が浮かんで、「助けて」「助けてくれ」と叫びます。
 もちろん、助けようとは思いません。
 相手は溺れているのと同じ状態なので、手を差し出せば、引きずり込まれてしまいます。
 水に落ちた子どもを助けるべく、泳いで近付いた親は、子どもを助けた後に自分が溺れてしまいます。
 正解は「浮き輪かロープを投げて導く」で、直接引き上げることではありません。
 それと同じです。

 しかし、今朝方はいつもと違いました。
 2時から3時の間に、いつものように起こされたのですが、女性の顔が浮かんで、「連れてって下さい」と言いました。
 「連れてって下さい、なら、もう心の準備は出来たという意味だな」
 自分の状態を理解しているのなら、こちらにしがみついたりはしません。

 「それなら連れ出してあげよう」
 場所は分かるので、翌朝、早くに出掛けました。
 お焼香をして、帰路は最寄の神社に参拝したのですが、何時に無く、どこも穏やかな状態でした。
 非常によい傾向です。

 私自身にとっても、こういう日々が続いてくれると、非常に助かります。
 朝は全身が重かったのに、今は少し楽になっています。