日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎ALS

◎ALS
 「れいわ」の議員の一人がALS患者だ。
 日本にはこの患者が1万人くらいいたと思うが、怖ろしい病気だ。
 病気の入り口が分からず、原因不明。運動ニューロンが冒され、次第に体が動かなくなって行く。
 患者はソコココにいるようで、母方の祖父もこの病気で亡くなった。
 7年ほど寝たきりで、最後の数年はまったく言葉が出せず、唸るだけだった。
 祖父を見舞いに行った時も、あまりに厳しい病状なので、私はひと言も声を掛けられなかった。
 私が小学生の頃だから、かなり前の話で、家族介護の道しかない。
 介護する方も、さぞ大変だったろうと思う。

 ネトウヨは基本バカなので、こういう人が国会に行くのに、「介助費用は自分で払え」と平気で言う。
 国会議員は新幹線にタダで乗っているのに、こういうのは自己負担だと。
 健康なヤツの移動費が公費で、介助費用が自己負担では、到底釣り合わない。重度の障害者は、新幹線に乗ってどこかに行くことすら出来ない話だ。
 「自己負担しろ」と言うヤツは、たぶん、よほど生活の苦しいオヤジ経営者なんだろう。
 生活が苦しい者は、他人を見る目も厳しくなる。
 私も他人には厳しい。

 私だって、普段は「憎韓のネトウヨ」だが、さすがにそこまでバカではない。
 障害者は福祉サービス産業に「たかられる」立場だから、当事者を国会に送る意義は大きい。
 「福祉を充実しろ」と叫ぶだけでなく、当事者だけが知る「たかり」を止めろということが出来るからだ。結果的に福祉費用を圧縮出来る。

 障害者や高齢者を平気で「隅に押しやる」考え方が、今はむしろ大手を振っている。
 相模原で高齢者を次々に殺した犯人は「世の中のためになる」と本気で信じていた。
 だが、病気になり短期間であっさり死ぬ人は稀で、大半が数年間ほど医療や福祉の厄介になって死んでいく。盲腸みたいな簡単そうな手術でも、いざ開腹するとなると、医療費は百万円だ。実際は高額医療費補助制度があるから、十何万かで済む(たぶん)。

 未病の者はそれが想像できないから、「自己責任でやれ」と言い張る。
 ま、出来る分と出来ない分がある。だから、障害者でも出来る分は自分でやろうと考えている。
 しかし、それが前例とされる場合もあるから、安易に「俺はこれでいいよ」と言ってはいけないようだ。
 その辺はどう折り合って行くかを十分に考える必要がある。