日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎医療以前に脳が崩壊

◎医療以前に脳が崩壊

 四五日前、テレビにどこかの大学の教授が出演し、「PCR検査が出来ない理由」を滔々と語っていた。

 少し聞いたが、すぐに消した。何のことは無くただの「御用学者」だったからだ。

 「出来ない理由」だけを探していれば、何時まで経っても出来るようにはならない。

 そんなのは何の参考にもならない。

 

 コロナ対策は、さっくり言えば、「初期対応でアビガン、重症化したらレムデシビル」みたいに「治療方針の定式化をはかる」か、「虱潰しに検査して感染者を隔離していく」のように「防疫体制を強化する」という二つの方法しか無い。

 

 日本では、いずれの方向性も示さず、ただ人を家の中に押し込め、「嵐が通り過ぎるのを待っている」だけだ。

 

 学者などは終わったことを評価するには役立つが、現在進行で進んでいることへの対処など考えられるわけが無い。やっていることの本質がそういうものだからだ。

 委員会みたいなのを組織して相談したって、将来の明確な方向性など示せるわけが無いのだ。傍観者的な意見しか出てくるわけが無い。それが学者。

 

 意思決定は専ら政治が行うべきものだ。

 その政治を統括する総理が、アビガンの使用について、「私も言っているが特別措置は出来ないそうで」と他人事のようなことを言っていた。

 総理の立場なら、ただ「やれ」と言えば済む。

 法整備が必要なら国会でアビガン特例法を作ればよい。ただそれだけ。

 この人も「出来ない理由」を語っている。

 

 今は「医療崩壊」以前に、政治と行政機構がとっくの昔に崩壊していると思う。

 病院で患者一人ずつについて、アビガン使用可不可の委員会を開かねばならないのでは、どうやっても決定までに四五日かかる。

 患者の容体が急変するのは、「一日のうち」だと言うのに、間に合うわけが無い。

 

 「医師が必要と認め、患者が受け入れれば、アビガンを使用しても良い」

 

 これを「やれ」と総理が言い、国会で承認し、厚労省が指導するだけ。

 「医療崩壊」以前に、政治が機能せず、厚労行政が麻痺しているのだ。

 

 医療崩壊を招かぬために「やらない」のではなく、「やる」べきことが山ほどある。

 今の状況は発展途上国以下の対策だ。

 こんな状況で憲法改正を口にするとは、あきれて声も出ない。

 政治も行政も「脳が崩壊している」と思う。