◎国策で隠そうとしている
日曜から月曜まで、家人は朝から晩までコロナ関連の報道を観ていた。
ちなみに家人は外国籍で、細かい話は分からないので、大局的な見方をする。
その家人が火曜になりダンナに言った。
「結局、安倍総理は検査をしたくないんじゃないの。すれば感染者の数が増えるから」
韓国では一日に検査できる人数が4千人。日本では加藤大臣が「今は3千3百人」と言っていたが、公表された実績値は1日に百人前後だ。
「韓国の40分の1しか日本が検査できないってことがあり得るの?」
ホントだ。アリエネーだろ。
厚労省は検査できる施設の名前と許容数を並べ、「これしか出来ない」と言うが、民間ははるかに検査可能なそうだ。検査業務を民間の検査機関に委託すればそれで済む。
「実際はそんなに面倒な検査でもないらしいよ」
やれと言われれば、やれる会社はいくらでもある。
では韓国と日本の違いは何か。
答えはひとつ。「間近に五輪が控えている」ということだ。
今、感染者数が飛躍的に増えれば、五輪の開催が怪しくなる。
しかし、コロナウイルスはコロナウイルスだから、気温が上がり湿度が高まれば、自然に収まる。これは夏場にインフルエンザ患者が少なくなるのと同じだ。
「要するに、夏場になれば自然と下火になるだろうから、それまで頬かむりしようということか」
なるほど。検査「出来ない」のではなく、「しない」のだ。
それなら、容易に今の状況の説明がつく。
そもそも、クルーズ船の乗客全員に検査をしない理由として、厚労省の役人が挙げた答えは「他で発生すれば対応出来なくなるから」というものだった。
これは、要するにこんな話だ。
病院の玄関に患者が来た。
「どうも調子が悪いから、病気になっているかもしれない。検査してくれませんか」
しかし、担当者は「出来ない」と答えた。
「貴方を診ているうちに、他の患者さんが来るかもしれない。その時に困るから今は診られません」
アリエネー話だ。
役人らしい断り文句だが、「語るに落ちる」とはこのことだ。
これって、まさに「上から『やるな』と言われている」という意味だ。その理由を取って付けているだけ。
そういう意味では安倍政権は首尾一貫している。
「都合の悪いことが起きれば、それを無かったことにする」
これまで終始これを続けて来ている。
昨日(25日)の加藤大臣の話によると、新型コロナ対策の柱は「自助努力をしろ」というものだった。「混雑を避けたり、集会を止めたり、学校を休校にしろ」ということだ。
思わず絶句してしまう。
厚労大臣がやること、言うべきことはそれではない。
医療を整えるために病院に何をやって貰うか。
国民が感染の有無を調べて貰うためには、どこに行けばよいのか。今の窓口では結局断られるらしい。市中感染の段階になっても、「武漢」「湖北省」の縛りがあるらしい。
大臣なら、保健医療サービスを送る側が何をするか、を語るべきなのに、その話がまったく無い。
どうやら、とにかくこの場をごまかして「五輪開催にこぎつけよう」という腹らしい。
こういう安倍政権のごまかしのために、何千人何万人が罹患し、そのうちの何%かが死ぬことになる。
五輪など、もはや開催できる状況にはない。
早いうちに自ら「1年延期」を申し出るべきだ。
じっとしたまま感染者が増えれば、「延期」も叶わず「中止」に追い込まれる。
何百人何千人が亡くなるのかは分からないが、総ては安倍政権のこの判断による。
安倍総理は自分の取り巻きと大企業、金持ちの味方で、国民一般のことなんか考えてはいない。これこそ戦後最長の「ロクデナシ政権」だと思う。