日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第65夜 死に行く少女

数辰曚廟茲暴?了劼倒れているのに気がつく。
年の頃は16、17歳くらいだろうか。少女と女性の中間の年頃だ。
周囲に2、3人の大人が囲んで、「どうしたんだろう」と囁いている。

「息、してないんじゃないの?」
手を伸ばし首筋にを確かめてみると、呼吸ばかりか脈も無い。
「おお、心臓が止まってら」

慌てて、心臓のマッサージを始める。
1人の若者が「車に呼吸器があるはず」と言ってその場を離れる。

生垣の脇で中年の女性が携帯で救急車を呼んでいた。
「繋がらないよ。誰も出ない」
週末なので、事件、事故が重なっているらしい。
「じゃあ、先に警察に電話して、警察から回してもらうといいよ」

肋骨を折らないように力を加減しないと。
リズムよく押しているが、全く反応はない。
若者が戻ってきて、少女の口に呼吸器を装着する。手で握って、空気を送り込むタイプだ。

「まだ、心臓が止まってから時間はいくらも経ってないよね。顔が赤いもの」
「大丈夫でしょ」
「誰か毛布を持ってたら、お願いします!」
マッサージを続ける。

「電話は繋がった?」
「繋がったけど、別のところに出てるって。そこから回ってくるから、20分から25分はかかるそうです」
おいおい、20分じゃ、この子はヤバイって。
手足が小刻みに痙攣している。
「あ、動いてますよ」と、若者。
「こりゃ、死にかけてんだよ。脳がいかれる間際はこうなる」
とにかく血を送らなきゃ。

3分、5分、10分。
息もせず、心臓も反応が無い。
胸部を切開して、心臓を直接握って動かそうとする小説があったなあ。
あれは渡辺淳一だっけかな?
動けったら。そろそろ、マジでやばくなってきてんだから。
「救急車は?」
「今出ましたって言ってます」
蕎麦屋の文句じゃねえだろうな」

突然、直感が走る。
ああ、ダメだ。たぶん、この子は死ぬ。
どんなにマッサージしても、もう一度動き出してはくれんだろ。
痙攣も小さくなってきているし。

女の子の瞼の間から涙がこぼれていた。
それを見ている私の頬にも、知らず知らず涙が伝っている。
もはや何も考えまいと、心臓を押し続ける。

ここで覚醒。

目覚めてすぐにわかるのは、これは講義での学生を象徴する夢だということ。
眼を醒ましてやりたくて、あれこれ手を尽くすけれど、「死んだまま」の学生も多い。
外の世界を知らない身にとっては、死んだままの状態の方が楽だ。少なくとも社会に出るまでの間の話だが。
現状では、目覚めようとする意志が本人に無ければ、生き返り眼を醒ますことは無理だろう。
「天は自ら助く者を助く」というわけだが、何とか1人でも多く息を吹き返して欲しいものです。