日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎やはり「ある日突然」らしい

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◎やはり「ある日突然」らしい

◎やはり「ある日突然」らしい
 最近、体調があまり良くなくて、歴然とした「各種症状」がある。
 昔は、何かの「症状」だったが、我々クラスになると、「あっちもこっちも」同時に発症する。
 そこで、今回は半強制的にCTスキャンを入れられた。
 心臓はもちろん、腸から腰付近まで、必要に応じ再検査がかかる見込みだ。...
 ま、こんなもんだ。
 何か出たら、過度の延命をはかるつもりはまったくなく、自然に従うつもり。
 もちろん、祈祷の方は一層やることにする。

 もはや「あの世」が近いのだから、自分自身の「死後」の仕度にもなる。

 長椅子に座って順番を待っていると、同じ病棟のオヤジがすぐ近くに座っていた。
 この人は60台の半ばくらいだが、いつもかなりしんどそう。
 人相風体を見る限り、一見、左官とか職人風だが、たぶん、普通の仕事をしたことがないのではないかと思う。「普通の仕事」というのは、「労働対価」として給料を貰うという意味だ。
 「丸暴」なのかとも思ったが、「丸暴」には雀卓で馴染みがあるから、それと少し違うことが分かる。
 不思議だと思っていたが、傍に座ったら、なあるほど、恐らく「テキ屋」を生業にしていたのだと思う。当方は子どもの頃、姫神山で屋台を出すのを手伝ったことがあるから、そっちも懐かしい。可能なら縁日で焼き蕎麦屋をやりたいもんだ。
 そのオヤジも、どこか「勝負師」みたいな気配がある。漁師とか、一攫千金ビジネスの人が醸し出す雰囲気だ。
 もちろん、当方とも話が合い、病棟で最も話をする患者の一人だ。

 そのオヤジは、CT検査室の隣にある眼科で診察してもらうとのこと。
 眼科にかかる理由は、「突然、左眼が見えなくなった」かららしい。
 朝、眼が覚めたら、左眼がまったく見えなくなっていたとのこと。
 年齢的に、白内障とかが考えられるのだが、そっちはまったく気配も無かったらしい。
 この人は、半年くらい前に病棟に入った患者だが、日が経つに従って、目に見えて弱っていくのが分かる。
 おそらく、身体の機能全体が衰弱しているのではないかと思う。

 「今はまだ右眼が見えるからどうにかなるが、右眼もダメになったら、一人で病院にも来られなくなる」
 そう言って笑っていたが、病気で片目を失明すると、概ね、もう片方もいずれは悪くなる。本人の心境はさぞ暗いことだろう。
 それでも、病棟内での会話は、ほぼ笑い話だ。
 「いやあ、こんなことになっちゃって」と笑いながら話す。
  女性患者の「ガラモンさん」なんかは、「いやあ、こないだは心臓が止まっちゃって、大変だったのよ」と笑いながら話した。
 それも、病棟の患者はほとんど皆が「似たようなもの」だからだ。

 病気をあまり意識していなかった頃なら、「ある日突然」病気になるのは、十年か二十年に一回の話だ。
 ところが、コテコテの「(複数の)持病アリ」になってしまうと、「ある日突然」は、結構、頻繁に来るようになる。

 そうなると、まずは最初の「ある日突然」が来ないように注意することが肝心だと思う。
 とりわけ、「薬を飲む時には、効能書きをよく読み、副作用を調べてから飲む」のが大切だ。
 運が悪ければ、たった数錠の薬を飲んだがために、数ヵ月後には透析患者になっている。
 その後は、切れ目無く苦痛が続く。