◎秩父にて紅葉見物
予定を一日ずらして、月曜は秩父まで紅葉見物に。
大滝の大血川渓谷は、知る人ぞ知るの絶景ポイントになっています。
まだ若干早かったらしく、3分くらいの赤さでした。
あと十日から二週間すれば、山全体が真っ赤になると思います。
景色を眺めながら、「この木々の葉の鮮やかな色のひとつ一つが生きている証」だと実感しました。
病気に苦しむようになってから、人生観ががらっと変わったが、自身を取り巻くものごとが新鮮に映るのは、良かった点です。
ま、ぎりぎりのところで踏み止まっているから、そんなことも言えるわけです。
昼食は荒川のあづまや園で蕎麦を食べました。
地元産、と言うより、つい目と鼻の先の畑で採った蕎麦を、年季の入った親爺が打つので、外れなし。
「結局、こういうこと」と納得しました。奇をてらったような工夫をする若手が多いけれど、やはり行き着くところは保守本流です。伝統の味に勝るものなし。
湯温が熱めなので、「温泉に入った」感があります。
家人も「今日は大満足だよ」との感想でした。
帰宅してすぐに家人が言うには、「ワタシも娘も料理が下手だけれど、そんなのは関係ないよね。それでも、オトーサンは幸せでしょ?」と訊きます。
ダンナは「そりゃ幸せだが、でも、うちで飯を作っているのは俺だよね。少し話が違うくね?」と答えました。女どもの作る不味いものは食ってねえし。
ダンナの料理は上手ではないが、でもかなりましだとは思います。
家人は「息子向けにカレーを作る」と言っていたのに、夕方になり、ある出来事を思い出したそう。前にダンナ不在の時に、カレーを作ったら、息子が「灯りのついていない台所でこそこそ何かをやっていた」ことがある、とのこと。
家人が覗くと、息子は母親を傷つけないように、「こっそりとカレーの味を直していた」らしい。
話は、「だから、やっぱり明日、オトーサンが作って」てな展開に。
何となく予感がしたので、この晩のおかず用にマグロを買っておいたのですが、やはりその直感は正しかったようです。