◎小さい百円玉
車のコインホルダーに入れていた百円玉の大きさがまちまちであることに気付いた。
車内灯の明るさではよく見えないが、何だか輪側がつるんとしている。
以前、ギザが半分しか入っていない百円貨を持っていたことがあるのだが、それとは少し違い、サイズが小さくなっている。
家に持ち帰り、詳細を調べると、面背とも端がまくれ上がっているから、側面を圧縮して潰したものだと分った。要するに、普通の貨幣と変わりなく、重さもほとんど同じ。
しかし、その製作意図が分らない。
昔の穴開き銭なら、穴に軸を通して滑車にしたから、輪側だけが擦れてつぶれてしまうのは分かる。
しかし、百円玉の輪側が潰れるような操作は、その目的を測りかねる。
ちなみに、ギザの「打ち漏らし」、すなわち「エラー貨幣」の場合は、径が普通のものより、若干、大きくなる。ギザが半分ずれた品もギザなしの部分は盛り上がっていた。
また、全体が磨耗するケースは、ほとんどの場合、パチンコ玉の洗浄機に紛れ込んだ時に研磨されてそうなる。
ついでに書くと、
エラー貨は、後で偽造したものであることが大半だ。
造幣局の機械で作られたらしいエラー貨は、「持ち出し」によるもので、おそらく定年退職するまで関係者が取り置いたものが出て来ている。
穴が二つある五十円は、「二度」打ち抜かねばならないから、要するに人の手が関わっている。これは造幣局に行き、機械を見学すれば一目瞭然だ。
ちなみに、知人たちと局まで見学に行った折に、「もし出来損ないを外に持って出れば、十万円で売れる」とジョークを言った者がいた。
すると、局員は笑って、「目先の金で退職金を不意にする者はいませんね」と答えた。
検査体制から見て、平成以降の貨幣でエラー貨が「誤って」市中に出る可能性はゼロだ。
そうなると、偽物か、あるいは「退職金を貰った後に出て来るもの」ということになる。
勿論、個々の実態については、調べてみないと何とも言えない。
私個人としては、エラー貨幣がどういうものであれ、まったく興味が無い。
例えば、「大学に裏口入学した者」を「珍しいから」と言って、採用する企業は無い。それと同じ理屈なのだが、コレクション界では感覚が違うらしい。
ともあれ、エラー貨幣に限らず、「どこから出た品か」を確かめると、氏素性を推定する重要な情報になることは確かだ。