日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎自分なりの支援

◎自分なりの支援

 自分なりに小さいながら経済支援しようと、街に数軒ある個人商店に向かった。

 八百屋で野菜を買い、肉屋で肉、豆腐屋で豆腐と順番に回る。魚屋は周囲5キロの範囲にはもはや存在しない。

 ところが、肉屋は開いていたが、八百屋と豆腐屋は閉まっていた。

 営業日に閉まっているから、おそらくコロナの影響だろう。

 

スーパーに行くと、陳列棚がスカスカで、6割くらいしか埋まっていない。

 営業時間を短縮しているし、客足も減っているから、「自主的に仕入れを押さえている」のか、「流通がうまく機能していない」のいずれかだ。

 保存食品も少ないので、たぶん、後者だろう。

 

 東日本の地震の時に流通が麻痺し、スーパーの棚から米やトイレットペーパーが消えたが、トラック輸送は止まっても、市場流通は機能していた。

 従来方式の多段階の卸・小売商のシステムで流れているような商品は、各段階にストックされていたからだ。

 スーパーではなく、その数十メートル離れた商店街にある米屋や個人商店に行くと、普通に商品が置いてあった。

 

 「品物が無い」と大騒ぎするのは、普段、個人商店では買い物をしない人だった。

ま、目の前の損得だけを見ているとそうなる。

 自分の生活だけでなく、経済全体をどう回すかを視野に入れて行動する必要がある。

そこは駐車場がなく不便かもしれないが、街に様々な個人商店が息づいている方が生活防衛に繋がる。

 大体、スーパーでは売り子との世間話が成立しないが、八百屋の親仁とは話が出来る。商品や流通事情まで、本当の実態に近づける。

 

 ところが、今は震災の時と性質が違うようで、個人商店が閉まっている。

 対面販売が主流だから、やはり間引き営業しないと感染の危険度が高くなるし、店主は多く高齢者だ。

 スーパーの方は、商品の値段が1割から2割上がっていた。

 そういうのは、必然的に上がったのか、上げているのかを見極める必要がある。

 スーパーの商品は商社がまとめて仕入れるから、市場価格の実勢とは少し違う。

 輸入牛肉が拡大された時には、当初のひと月だけ価格が下がったが、あとは元に戻っている。仕入れ価格は下がっている筈だから、要するに益率を上げているということだ。

 そこは様々な店舗を回り、チェックする必要がある。

 

 苺は市場価格が下がっているのだが、スーパーではむしろ値段を上げていた。

 八百屋に行くと、同等の品が3割下の値段で買える。

 値札だけではなく、産地と流通経路を知ると、いろんなことが分かる。

 とりわけ、大手資本が語る「嘘」は、八百屋の親仁がよく知っている。

 もちろん、農家もそうだ。当事者が声を上げることは少ないから、買う側が歩み寄って、話を聞く必要がある。