日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎ダクトに小鳥が入る

◎ダクトに小鳥が入る

 昨夜、午後九時過ぎに当家ではちょっとした騒動が起きた。

 その騒動とは、台所の換気ダクトに小鳥が入り込んだことだった。

 私が夕食の洗い物をし終わり、二階に行くと、居間にいた家人と息子には、すぐにダクトから「ガサガサ」という音が聞こえたらしい。

 息子が聞き付け、「何か入った」と報告して来た。

 

 鳥を外に出すために、ダクトを叩いたりしたが、まったく出る気配がなく、ガサガサと羽音が響く。

 夜で目が見えぬのに、どうやって入ったのか。

 

 家人は「あれは大きな鳥の羽の音だ。きっとカラスだよ」と騒ぐ。

 それじゃあ、内側をのネジを開けたら、家の中をカラスが飛び回る話になる。

 ひとまず灯りを消して置き、明るくなったら対処することにした。

 日が昇れば、明るい方に行くかもしれんし。

 

 ダンナ(私)の方は少しモヤッとした。

 「カラス」と言う言葉に引っ掛かったからだ。

 朝、家を出ると、すぐ近くの電柱に必ずカラスが止まっている。

 そのカラスがいつも見ているので、私は毎朝、そのカラスに「おはよう。今日の調子はどうだ」と声を掛ける。

 ゴミを漁ろうと思って居るところに声を掛けられるので、カラスは遠くに離れるが、威嚇の声音ではないので勝手が違うらしい。

 怪訝そうな表情をしている。

 カラスが本当に「頭が良い」と思うのは、挨拶を繰り返していると、相手(私)を認知するようになって来たことだ。

 朝、声を掛けると、まるで「顔見知り」のような反応をするようになって来たのだ。

 ここは人間と同じ。

 「調子はどうだ」だけではなく、もっと踏み込んで話し掛けると、引っ張り出せる。

 

 「まさか、あのカラスが『俺も暖かいところに入れてくれ』と入り込んで来たわけじゃあ、ないだろうな」

 そう感じたわけだ。

 

 今朝、ダクトの外に行ってみたら、鳥が逃げない理由が分かった。

 スイッチを切ると、ダクトの外側の蓋が閉まるから、出るに出られない。

 そこで、外から突っかい棒をして蓋を開けたままにし、暫く放置した。

 概ね数分で出て行ったそうだ。

 夜の暗い穴の中で「出て行け」とガンガンやられたら、鳥の方もたまったものではなかったろう。

 さすがにカラスではなく小鳥だった。

 野生動物はストレスを与えるとすぐに死ぬから、ダクトの中で死なれずに良かった。

 しかもカラスだったら、片付けがえらいこっちゃ(笑)。