◎病棟日誌 悲喜交々 1/18 「和味噌の麻婆豆腐」
この日の体重計測は介護士のバーサン。
「京塚昌子です」
「ああ知ってる知ってる。でも誰だっけ」
「ほれ、『肝っ玉母さん』の」
「そうそう」
このバーサン、昭和四十年代の初めは記憶にある模様。その後のテレビの記憶が薄れるなら、そこからが二十歳台で、家ではなく外で活動したからテレビを観なかった。よって、このバーサンは昭和二十ニ年か三年の生まれだ。要は団塊の世代ということ。
こちらは、こういうのを推定するためにやっているのであって、ただのお茶らけではない。同時出生集団には共通の傾向(嗜好や性癖)があるので、思想的背景を知る手掛かりになる。
ビデオが壊れたので、スマホでようつべを観るか、テレビで時間を潰すのだが、さすがにもたない。
五時間も横になったままでおり、上を向いたままじっとしていることが拷問のひとつだと実感する。
確か、実際にそういう拷問のやり方もあったと思う。
灯りを遮断して、真っ暗闇の中に置く。手足を固定し、動けぬ状態だ。時間の経過が分からぬから、当人にとっては果てしなく長い時間が続く。
八時間もあれば、殆どの者が白状する。
確か二日か三日放置すると、多くが発狂死したと思う。
体を動かせるのであれば、これより長く精神状態がもつ。
身体を痛めつけるよりも、はるかに手軽な拷問だ。だが、何時おかしくなってしまうか分からないから、どうしても証言を聞き出したい時には使えない。
ちなみに、最近よく観るのが、昼の「ぽかぽか」。
番組のつくりが温かい。日替わりでゲストを招いて話を聞くのは、かつてのタモリ系昼番組(「笑ってー」)と同じ。
フジなのに番組内での「韓流推し」が少ないのはよい。
TBS、テレ朝を始め、多くの局で、気持ち悪いくらいの韓流推しをする。こういうのがテレビの前から視聴者を遠ざける。
テレ東の韓流押し度が最も低いので、昼は「昼めし旅」かこのフジ「ぽかぽか」だわ。
あとはNHKのBS2だったが、何を思ったかNHKはこのチャンネルを止めてしまった。紅白での「気持ち悪い韓流押し」と言い、トコトン世情を理解していないのがNHKだ。
やはりこの局は必要なし。早く放送法を変えて普通の局にしろ。生活困窮世帯ではゆっくりテレビを観る余裕はない。
NHKは生活保護受給世帯からも受信料を取り立てる。
加えて偏向番組だ。「韓国から袖の下でも貰っているのか」と思うほどで、本当に気持ち悪い。誰のためにやっているんだか。
娘が「結婚したい」と連れて来た相手がNHK関係者なら、すかさず「帰れ」だな。「そんなヤクザな仕事をしているヤツに娘はやれん。まっとうな仕事に転職してから来い。この国賊」。
もちろん、妄想だが、面と向かっても嫌味を言う。
この日の「病院めし」は「麻婆豆腐」(画像なし)。
ここの病院の麻婆は、何故か美味い。病院だけにまったく辛くないのだが、味が普通のと違う。
この日初めて気付いたが、豆板醤ではなく和味噌を使っているようだ。
「なあるほど。口当たりが柔らかいのはそういうことか」
あっさりしているのだが、割と食べやすく胃腸への負担も少ない。これは研究の余地がある。
「四川風」じゃあなくて「和風麻婆豆腐」への進化の道が開くかもしれん。
デザートのパイナップルはきちんと花輪形に並んでいた。
この日、ヴェトナム人の研修生にはこうする余裕があったらしい。ほんの小さな心配りで印象がガラッと変わることは、本当に勉強になる。二十歳の子どもに生き方を教えられる。
昨日の悪夢の感じでは、今年最初の危機は三月頃に来る。
三月は病人があの世に旅立つ季節で、祖父や母が亡くなったのはこの月だ。
当方も持病があり、最近は毎日がキツくなって来ている。
同時期の入棟患者の多くが、既に病棟を去ったり、車椅子に乗ったりしているから、そもそも自分の順番が近いのは明らか。
ま、「お迎えの到来」を事前に知ることが出来るという特技があるから、精一杯抵抗しようと思う。
あの手この手だ。
とりあえず明日はトラの神社に参拝し、数日中に小鹿野にも行こうと思う。今の当方には、味方の支援が必要だ。