日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎病棟日誌・悲喜交々5/7 息が出来ない

病棟日誌・悲喜交々5/7 息が出来ない
 スギやヒノキの季節は概ね収まった筈だが、アレルギー反応が出て、せきと鼻水が止まらない。
 病棟の患者にも同じ症状を示す人が七人くらいいるそうで、要は何か外的要因があるということだ。
 抗アレルギー薬を貰って来たが、まったく効かず、ぜいぜいとズルズルの連続になっている。
 まともに息をすることも出来ない。
 加えて、腰は痛えわ、足の傷は疼くわで、三重苦四重苦。抵抗力が落ちているので、以前は耐えられた苦痛が今はしんどい。
 高齢者の危機は、まずは肺から、ということを実感した。
 食欲がまったく起きず、結局、丸一日何も食べなかった。
 こりゃ、トダさんの心配どころではなくなって来たな。

 病棟には、ベテラン陣のAさんやガラモンさんの姿が無かった。
 循環器専門病院の方に入院していると見える。
 トダさんはベッドにいたが、割と元気そうだった。

 洟をかんでばかりいると、頭が痛くなる。
 昔、受験生の時に寮に住んでいたことがあったが、蓄膿症で「勉強が出来ない」と自死した学生がいた。そいつは、たぶん、こういうことだった。追い詰められている状況だから、思い詰める気持ちもわかる。
 十八歳の息子に死なれたら、親はさぞ嘆いたことだろう。