日刊早坂ノボル新聞

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◎病棟日誌 悲喜交々4/30「まずは循環を良くすることから」

病棟日誌 悲喜交々4/30「まずは循環を良くすることから」
 火曜の朝に病院に行くと、下のロビーがまた「最後の晩餐」の状態だった。
 中央の一人を囲むように六七人が話を聞いている。
 この日の中心人物はNさんで、自分の足指の経過を画像・動画で皆に見せていた。
 当方も途中までは全く同じ経過を辿ったが、いざ発症すると、一日二日で足指が真っ黒に変色してしまう。血が通わぬため、壊死してしまうわけだ。もはやこれは宿命だから、未発症の者はなるべくそれを遅らせる手立てを打つだけ。

 ここにガラモンさんが車椅子に乗せられてやってきた。
 ガラモンさんは、頻脈が130くらいのままらしい。普通の人の約二倍の脈拍数だ。やはり苦しくて動けぬそうだが、「検査しても原因が分からない」とのこと。
 三年間に大動脈が塞がり、バイパス手術を受けたが、最近までは「調子が良い」と言っていたが、バランスが崩れているのだろう。この数か月でかなり痩せていたから、それも病状と関係がああったのかもしれん。
 
 「最初の年にこの腎臓病棟に来た患者で残っているのは四人だけですが、今は全員が不調ですね」 
 と言うと、Nさんは「まったくだ」と答える。
 否応なしに「順番は回って来る」ということだ。 
 もちろん、この世人以外にも沢山いたわけだが、既に百人以上が姿を消している。数か月ごとにふっつりと顔が見えなくなるから、「別にフツー」の状況だ。ひとはどんな状況にも慣れるから、何とも思わなくなる。

 この日の穿刺担当はキム君だったが、上手く行かず四度やり直しをした。この子は真面目で良い子だが、割と愛称が悪く、当方の穿刺には失敗することが多い。
 「気にするな」と伝えたが、シートが血で真っ赤になった。
 終わりの時には、別の若手看護師が来たが、コイツも美味く出来ず、ダラダラと出血。馬場さんの脳天チョップを直撃されたブッチャーの額のように、血飛沫が噴き出た。(ちょっと例えが・・・)
 ベテラン看護師が替わって止血したが、「今日は朝からこうなんだよ。こういう日もある」と少し愚痴気味にこぼした。

 だが、若手看護師のせいではないだろうなと感じた。
 巡り合わせが悪くなるには、別の理由がある。
 ま、そっちは当方の持ち分だから、サクサクと解決することにした。

 食堂に行くと、トダさんが座っていたので、他の患者が来る前に少し話をすることにした。
 「市内にも何か所か湧き水がありますから、ご家族にこれを汲んで来て貰って、それを沸かしてお茶なりコーヒーなりを飲むと良くなるかもしれないですよ。自然水療法で、体内の循環を良くします」
 腎不全患者は薬物の排出が上手く出来ぬから、体内に残留物が残ってしまう。これが過剰になると、治療薬のせいで体調が悪くなる。薬は基本的に毒物だ。
 トダさんは「聞いたことがあります」と答えた。
 なら、ここから「やってみよう」と思うところまで背中を押す必要がある。
 「ミネラルでは効果が無く、必ず湧き水です。ペットボトルに詰めたミネラルは、店で食べる手作りのラーメンとカップ麺との違いよりも大きな違いがあります。死んでるんで」
 水道水のカルキを除外した程度の違いしかなく、自然水「療法」にはならない。
 トダさんの場合は、心の問題が大きそうだから、励ましてその気になって貰うことが大切だ。生きる意欲を失っているから、食欲を失くす。 
 体の循環、心の循環を良くすれば、持てる余命を自ら削ることがなくなる。命には限りがあるけれど、持っている命なら、最後までそれを味わうべきだ。捨てることはない。

 画像は、当方個人の体調や人事の「巡りが悪くなる理由」を示したもの。
 溺れている者が助かりたい一心で縋り付くので、ともすれば助ける側の者が溺れてしまう。手を引き剥がして、進むべき先を示せば当方を含め、全員の身が軽くなる。
 当方の左脇にいる者(女)については、割とこの存在に気付く人がいると思う。当方は画像云々ではなく、今も触られているので、はっきりと分かる。

 ちなみに、SLの旅から帰ってから、ずっと下痢をしている。
 これも典型的な症状のひとつ。

 追記)画像には検証作業を加えたものを含む。

 帽子の女性が立っているのは、赤丸印のいずれかの立ち位置なのだが、見た目は外(当方の後ろ)。だが、背中が切れているのはガラスの継ぎ目なので、室内のエントランスにいないとこうは切れない。屋外に居れば、手前のガラス窓に全身が映り、当方と同じように見えることになる。

 ま、帽子の女性は、当方に関ろうとする存在ではないから、無視して良い。

 

 当方には四つ五つの手がしがみついているので、これを離させ、先に進んで貰う必要がある。

 左腰の女は割とはっきり見えており、髪が肩までの長さで、冬のコートを着ていると分かる。
 真後ろには、背中に貼り付くようにくっついている者がいて、両腕を当方に回している。コイツが固くしがみつくので、体調や人事での不都合が生じる。
 右側にも女がいるが、こっちは素性がはっきりしない。