日刊早坂ノボル新聞

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メディアの作るウソ 9/16編

火曜の朝のフジテレビ「めざましテレビ」を見ていると、サッカーの香川に関し次のようにコメントしていました。
「元マンU監督が、香川選手の放出を後悔した」

出典は、ドイツのドルトムント監督のクロップ監督で、元マンU監督のファーガソン氏が彼にこう話したと伝えられます。

直訳に近そうなのを引用すると、近いのはこの部分です。
ファーガソンは今でもシンジのことが大好きなんだ。彼はこう言っていたよ。『彼にとってうまくいくようにさせてやれなかったのは残念だ。我々は1年目には満足していた』」
「2年目には普通なら次のステップを踏むものだが、彼はそれができなかった。だがサー・アレックスは言っていたよ。『残念だ、我々がうまく成功させるべきだった』とね」

「放出を後悔した」とは言っていません。
ファーガソン氏は前々監督で、当事者ではないので、そもそも「放出」はしていない。
よって放出について後悔する必要も必然性もありません。
「(在籍時に)もっと上手に使えば良かったのに」、「使えたはずだ」と言っているのです。

これが「放出を後悔」になったのは、これがネットで流れた初めの方で、こういう表現をしたものが1例あったので、フジではそれを引用した、ということです。
検索するとわかりますが、「放出を後悔」と書いた発信元は1箇所ですね。

ネット情報は不確実で、ニュースソースの怪しいものが大半です。
それなのに、大衆メディアがネットを情報源として、テレビ報道で流すと言うのは如何なものでしょうか。
まあ、最近では「著名なブロガーがこう書いている」「ツイッターで話題になっている」を平気で流します。
ブログもツイッターも、個人の感想を多分に含むので、ニュースとして流すのは不適切です。
あたかも世論として存在するかのように使えるので、利用(悪用)しているということだろうとは思います。