日帰り温泉で寝ていた時に観ていた夢です。
眼を開くと、まず最初に右手が見える。
右手を前に突き出しているのだが、袖がバタバタとはためいている。
黒い、ゆったりとした袖だ。
どこか高い所に立っているのか。
周りの状況がよく掴めない。
首を下げると、ローブみたいな服を着ており、こちらもバタバタ。
いったい、どういこと?
顔に風が当たる。
かなり強い風だ。
なるほど。オレは空を飛んでいるわけだ。
これで謎が解ける。
もの凄い早い速度で飛んでいるので、景色が目に入らない。
オレはいったいどこを飛んでいるんだろ。
かなり長い間、飛び続ける。
不意に目の前に壁が現れたので、大慌てで上に方向を変えた。
「そうか。高い所に上がれば、下がどうなっているか見えるかも」
そのまま上昇する。
再び長い時間飛び続けると、今度は上の壁に突き当たった。
ここで天井と並行して飛んでみる。
下を向くと、はるか遠くに、椅子やテーブルが見える。
「なんだこりゃ。どこか部屋の中だよ」
巨大な広い部屋だ。
何時間も飛んでいたと思ったら、何ということはなく、部屋の隅から隅まで飛んだだけだった。
今のオレって、妖精だったのか?
あるいは小鬼か。
目の前には、大きな黒い戸口が近づいてくる。
「よし。あそこから外に出よう」
すぐに黒い穴が拡がり、オレはそこから外に出た。
何時間も空を飛んだのに、8畳くらいの部屋を行き来しただけだった。
この調子では、別の場所に行くのにも、相当な時間がかかりそうだ。
「でも、行った先で気づいたら、まだお釈迦様の掌の上だったりして・・・」
ここで覚醒。