日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎「オヤジシャツ」の話

◎「オヤジシャツ」の話

 男性がワイシャツの下に着る丸首かU首の白い下着を、通称「オヤジシャツ」と言います。
 ほとんどがコットン製なので、吸湿性に優れていますね。
 家人はこのシャツの肌触りが大好きで、ダンナのオヤジシャツを勝手に持ち出し、室内着にしています。

 あのシャツは続けて着ていると、次第に黄ばんできます。
「ダンナが黄ばんだシャツを着てたら、見苦しいだろ。だから勝手にオレのシャツを着るのは止めてくれ」
 何度もそう伝えたのですが、家人は意に介さず、次から次へと着てしまいます。
「だって、気持ちが良いんだもの」
 なら自分用のを買えよな。

 あきれたことに、自分では室内着のつもりなので、庭にちょっとした用事がある時に、そのままの格好で外に出てしまいます。
 ちなみに、シャツ1枚で、その下には何も着ていません。
「せめてそれだけは止めてくれ。その恰好は、3、40年くらい前には、畑にいる婆さんがしていたが、今やそんなのはもういない」
 しかし、本人にとってはTシャツ同然で、気を抜いていると、そのままゴミ出しにも出てしまいそう。

 「今どき、こんなボケナスな女はいないよな」
 そう思っていたら、今年の夏に、近所でオヤジシャツを着たお母さんを見ました。
 数軒隣の家のお母さん(たぶん40歳台半ば)が、そのオヤジシャツ姿で、家庭菜園に水をやっていました。
 家人よりも当方の方がボケナスのようで、日頃、「やるな」と注意している女性のオヤジシャツ姿を見たので、ついしげしげとその女性を見て仕舞ったのです
 そのお母さんは当方の視線に気づくと、ハッとした表情で、さりげなく家の中に消えました。

「イケネ。これじゃあ、オレの方が『変なオヤジ』だよな」
 女性の下着姿をじろじろと見るんじゃあ、「変態オヤジ」の方に近くなってしまいます。
 しかし、弁解するようですが、女性のオヤジシャツ姿にコーフンする男は滅多にいませんよ。
 家に入ると、早速、家人に「こういうこともあるから、他の人が迷惑する。もうやるなよ」と伝えました。
 ま、守りはしないだろうから、常に未開封のオヤジシャツを隠して置き、用事があれば取り出してそれを着るようにしています。

 中年以降の女性に限定すれば、Tシャツでなく、コットンの「オヤジシャツ」を好む人は、結構な割合で居るような気がします。