◎梅が満開
買い物の途中で、右肩から腕までが重くなりました。
「ああ。こりゃ狭心症だな」
すぐに、近くの公園に入りました。
この辺、もはやベテランなので、「兆し」の段階から発症までの各段階を把握しています。
私の場合はこういう展開です。
1)右肩からひじくらいの間が重くなる。
2)左の脇の下や、首の付け根が重くなる
3)鳩尾が重くなる
この先に進むと、立っていられない状態になります。
このため、遅くとも3)までの間に、運転は止め、車を停止させる必要があります。
1)から3)までは30分位の間隔がありますので、もはや事故を起こしたりすることはないと思います。
これがバスやトラックの運転を仕事にしていたりすると、危機を感じた時でも休憩できず、重大事故を招く惧れがあります。
公園に入り、ベンチに座ると、右肩がずしんと重くなってきました。
左側なら悪霊の仕業なのですが、右側なので違います。
(冗談ですよ。そういうのは一度も悪霊を見たことのない人が言う話です。)
そのうち脇の下にも来たので、心臓は間違いありません。
「こりゃ、しくじったぞ」
携帯を持っていません。スーパーなら近くに人がいますが、ここは田舎の公園なので、人はまばらです。
「ま、仕方ねえ。腹を括るか」
手を合わせ、拍手を打ちます。
「かあさん。今までありがとう」
最近、少しでも具合が悪くなった時には、最初に家人への礼を言うことにしています。このためなのか、当家は非常に夫婦仲が良くなりました(苦笑)。
幸い、発症はそこで止まり、徐々に体が軽くなりました。
何度も書きますが、これが心臓病の特徴です。
あとはゆっくりと公園内を歩いて、普通に戻って来ました。
白梅が満開で、花の香が公園中に漂っていました。