◎扉を叩く音(続) 「すいません」
「毎年、秋から冬にかけて、深夜、玄関の扉を叩く音がする」話の続きです。
今では、季節に関係が無く、さらに家の内外を「出入り自由」の状態になっています。
4月23日午前3時の記録
テレビの前で眠ってしまい、そのまま居間の床で横になっていた。
何か楽しい夢を観ている。
すると、唐突に耳元で声が響いた。
「すいません。すいませええん」
家中に響くくらいの大きな声だ。
これまで聞いたことの無い若い女性の声だった。
思わず飛び起きる。
「夢か」
なわけないな。直前の夢はまったく別の内容だった。
こういうのは久し振り。
これまでは、画像に気を取られていた。
一歩か二歩、従前の状態に戻ってくれたのならありがたい。
冷静に戻り、あの声が自身の「内なる声」だったとすると、一体何を言おうとしていたのか。
脈絡がなく、まったく想像がつかない。