日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎夢の話 第789夜 道で声がする

◎夢の話 第789夜 道で声がする

 25日の午前2時に起きた出来事です。正確には「夢」ではなく、その直後の出来事。

 

 夢を観ている。

 夢の中の自分自身は、常に「中学生から三十歳まで」の範囲だ。

 自意識がそれくらいのままなのだろう。

 今、死んで幽霊になると、たぶん、その姿になる。

 

 夢の内容はたわいのないもの。自転車に乗って、あちこちに行く。家では父母が待っており、日々の穏やかな暮らしをなぞっている。

 どこかに出かけた後、家に帰り着いた。玄関の前に立った時に、夢をかき消す声が響いた。

 「だって、※※▼□〇×は※※じゃあないの?」

 家の前の道に誰かが居て、何かを話していた。

 その声が大きかったので、目を覚ましたのだ。

 

 「女房が庭仕事でもしているのか」

 最近、夜昼に少しずつ眠るようになっているから、目覚めた時に「今が朝なのか夜なのか」が分からぬことがある。

 時計を見て、「果たして今はいつ頃?」と思案する。

 この時も同様で、昼の二時頃かと錯覚していた。

 

 しかし、外を見ると、まだ真っ暗。

 「夜中じゃないか」

 じゃあ、外の「誰か」は女房じゃないや。

 夜中まで外で酒を飲み、これから家に帰ろうとする酔っぱらいなのか。

 

 ここでもう一度声が響く。

 「※※▼□〇×は※※じゃあないの?」

 庭のフェンスのすぐ外だった。

 おいおい。人の家の窓の近くまで来て、声高に話すのか?

 しかし、声はそれきり。

 遠ざかって行く足音がする。 

 

 「ま、酔っぱらいだろ」

 気を取り直し、起き上がってコーヒーを淹れに台所に行った。

 「でも、こんな真夜中だし、こんなご時世なのに深夜まで外で酒を飲むかしらん」

 「女房の声にそっくりだったし」

 「女ひとりの足音だったし」

 どこかおかしいよな。

 

 情報を全部合わせると、夜中の二時まで酒を飲んでいた女性が家に帰るべく道を歩いていた。その女性が道路から駐車スペースに入り、フェンスの前に立ち、何かを話した。

 そんな状況だ。かなり酔っぱらった者のする仕草だ。

 「でも、足音は一人分だった」

 それじゃあ、その女性は一体誰に話し掛けていたのだろう。

 「まさか俺じゃあないよな。『助けて』の変化球だったりして」

 はい。どんとはれ。

 

 たぶん、「少し前を連れの男性が歩いていた」ということだろうと思う(苦笑)。

 革靴でなくスニーカーを履いていれば、足音は小さい。

 大体はそんなもんだ。

 

 しかし、コーヒーを飲む間、「また誰か別の知人が亡くなろうとしている」と気が付いた。

 あるいは「既に亡くなった」かだ。

 前回とは違い、今度は女性のよう。