日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎扉を叩く音(続)

◎扉を叩く音(続)

 「毎年、秋から冬にかけて、深夜、玄関の扉を叩く音が聞こえる」話の続きです。

 

 七月十三日午後五時過ぎの記録。

 自室でPCに向かっていると、部屋の扉が急に「バタン」と大きな音を立てて閉まった。

 雨が降っていたので、窓は総て閉めてある。

 二階で開いている窓が一つもないのに、こんな勢いでドアが閉まるのか。

 思わず「チッ」と舌打ちをした。

 

 今はもの凄く「めぐり」が悪い。体調もどんどん悪化しているし、仕事の方もコロナの影響で動きが取れない。

 「こりゃ、俺が悪いのか。それとも世間一般の塩梅が悪くなっているのか」

 たぶん、両方ではないのか。

 

 ちなみに、この「扉の音」の話は久し振りだ。

 一年ちょっと前までは、玄関の前で「入れてくれ」と扉をノックしていたのだが、今は「出入り自由」になっている。

 家人や息子が寝静まると、途端に「誰か」が二階を歩き回る。

 

 私の寿命自体は、五年前に尽きている。

 それなのに、まだ立って歩いているから、あの世の住人皆が眼を向けるのだろう。

 そのせいで、今は何が起きても平気なのだが、自分自身はともかく、家族や知人友人(少ないが)に災禍が及ばないことを願う。

 死期が迫ると、あの世の住人が次々に現れるし、それを検知するようになる。もう長いこと、その状態のままだ。