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◎今日の四文字熟語は 「竜▢蛇▢」
時々、「四文字熟語クイズ」がエレベーターのモニターに映し出される
今日の問題はこれ。
竜▢蛇▢
うへへ。こいつは変化のさせようがないぞ。
「竜馬蛇行」 : 池田屋に入った時には、既に酔っ払っていた。
「竜昇蛇這」 : 竜のように天に昇り、蛇のように這う。臨機応変。
「竜出蛇口」 : タツノオトシゴのサイズで無いと水道からは出られない。
なるほど。「蛇」が頭につく熟語の方が難しいわけだ。
答えは、もちろん、「竜頭蛇尾」。
この意味は「はじめは勢いが良いが、終わりの方は振るわなくなること」になる。
いまいちピンとこなかったのは、自分に当て嵌まらぬ言葉だからだ。
「そもそも初めの勢いがないので、俺の場合は蛇頭蛇尾だな」
ひと言で言えば、「見掛け倒し」ということだが、「見掛け」が無ければ、ただの蛇。
蛇の狡猾さも無いから、ただの棒切れだ。
気を取り直して語源を辿ると、この言葉は禅の用語から来ているらしい。
出典は、『碧巌録(へきがんろく)』や『恵徳傳燈録(けいとくでんとうろく)』など。
前者の内容はこう。
宋の国に陳尊者(ちんそんじゃ)という偉い僧侶が、旅をしている僧に問答を仕掛けたのだが、その僧にいきなり「喝!」と返された。(「喝」は、禅宗における叱咤の声で、相手に言葉を差し挟む余地を与えないために用いられる言葉だ。)
そして「出会い頭に一喝されてしまった」と陳尊者が呟くと、再びその僧が「喝!」と重ねて言った。陳尊者は相手が間髪入れない対応をしたので、きちんと修行した僧でも無さそうだと気付いた。
陳尊者は「この僧は竜のようだが真の僧ではなさそうだ。おそらく竜頭蛇尾であろう」と考え、「喝!喝!と威勢はいいが、三喝・四喝のあとはどのように収めるのか」と問うと、その僧は黙り込んでしまった。
朝のワイドショーを観ると、あちこちにこういうのが顔を出している。
眉間に皺を寄せて強弁しているので、さぞその道の専門家と思いきや、当たり障りのないことを言っているだけ。