日刊早坂ノボル新聞

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◎「墜落する飛行機」 今日は函館記念

先週の七夕賞のレース直前の買い目メモ。正解があるのに外した。

「墜落する飛行機」 今日は函館記念

 競馬は「墜落する飛行機に乗り、椅子取り合戦をするようなもの」をモチーフに、レースにまつわるあれこれを書き留める。予想記事ではないので、念のため。

 

 ちなみに、勝負事は自分の判断で行うもので、結果の責任は自分自身で取ることになる。

 時々、競馬ユーチューバーに対する書き込みに、「当たらなかった」とキレ加減に罵る者がいるが、そのユーチューバーの見解を見て、「その通りにしよう」と思った時点で、その見解はユーチューバーではなく「自分自身で決めたこと」になる。すなわち、当てられぬのは「自分のせい」だ。

 これが分からぬようなら、競馬を含め勝負事は向いていない。心構えが出来ておらず、負けるべくして負けているのだから、勝負事は一切やめて真面目に働くことだ。

 競馬ユーチューバーは、自分の得手不得手に関わらず、その週のメインレース中心に予想を立てている。百㍍走の選手が四百㍍走にもマラソンにも出るようなものだから、多くのレースが「合わぬ」と言うことだ。「回収率が百%を超える」と聞くと、世間的には「全然プラスじゃない」数字だが、レースを選ばずに対応してそれなら、かなりの上出来だ。何せ馬券師の八割以上がマイナス成績になる勘定だ。

 競馬はやればやるほど「負けて行く」勝負で、常勝はJRAと政府だけ。

 

 このスレッドはレースの予想を目的とするものではないから、まずは脇話から。

 幾度かブログに書いたが、当方にとって函館は思い出深い地のひとつだ。

 学生の頃に、バックパックひとつを背負い北海道を旅したことがある。

 各駅停車の列車で移動して、あちこち見て回り、夜は駅の前の路上か公園で寝る。これで一週間だったか十日だったかを道内で過ごした。

 稚内まで行き、ここで自分を解放して、ウニとアワビ三昧の食事をしたら、懐が寂しくなってしまった。どうにか函館まで戻って来たが、そこで財布に残っていたのが三百数十円だ。

 田舎は岩手で、もうすぐなのだが、青函連絡船に乗り電車を乗り継ぐお金がない。

 この日は土曜日だったから、家に電話をして「送金して」と頼んでも、着金は月曜だ。

 土曜の夜と日曜を三百円で過ごさねばならない。要は買えるのがパンと牛乳だけだ。

 この時、ぼけーっと道を歩いていて、目に付いたのがパチンコ屋だった。

 まだ七月の終りで、北国でも日中はかなり暑い。

 冷房を求めて、フラフラッとその店に入ったが、座ったのが「手打ち」の台の前だった。

 今の人は知らんだろうが、昔はレバーを引いて一球一球を打つ台があったのだ。もちろん、その当時にも全自動台の方が既に主流で、手打ちの台は十台くらいしか並んでいなかったと思う。

 涼むだけだから、人気のないコーナーに行ったのだが、それがその手打ちの台だった。

 その時、何となく「この台は出るんじゃないか」と閃いた。

 もはや少数派の客へのサービス台を置いたコーナーだし、たぶん釘は緩い。出たところで手打ちだから大量に球が出るわけでもない。

 そこで財布を出し、球を三百円買って打ち始めた。

 全財産が三百円なので、それがなくなったら終わり。だから一球打つとそれが下に落ちるまでじっと眺めた。

 これが予想通りに、釘の緩い台で、すんなりと穴に入ってくれた。

 ひと箱目を出すのに二時間くらい掛かったと思うが、そこからはジャカスカ打った。

 結果的には、夜までに中箱を三箱くらいの玉を出した。

 それを換金し、その日は六千円くらいの旅館に泊まり、翌日連絡船に乗った。

 青函連絡船はその年が最後くらいだったから、それ以後は船に乗ろうとしても乗れなくなった。

 青森から各駅で八戸まで来たが、そこで降り、半日ほど根城(ねじょう)など市内を見物して、夜にまた電車に乗って盛岡に帰った。

 列車内では、ビールを飲み、八戸の駅弁の「はらこ飯弁当」を食べた。鮭とイクラの弁当だが、心底より「美味い」と思った。車窓から眺める夜空と、そのはらこ飯弁当の記憶は今も鮮明に残っている。

 のっけから脱線したが、「函館」という文字を見ると、いつも真っ先にこの記憶が蘇る。

 飲まず食わずで土日を過ごし、親に送金して貰ってその金で帰るのと、とりあえず自分の力だけで問題を処理するのとでは、気分がまるで違う。

 あの三百円をスッてしまったら、残りは数十円だから、家に電話するのにやたら早口で伝えねばならなかったし、一泊二日を飲まず食わずで過ごすことになっていた。

 たとえそうなっても、自分で決めたことだから、ケツは自分で拭けばよい。

(以下は追加加筆項目) 

 生活保護費で飯を食べずに、パチンコをやる人がいるそうだが、それにいちいち目くじらを立てる者がいる。一度くれてやった金の使い道をあれこれ指図するのは筋違いだと思う。何故なら、その金をパチンコでスったら、飯は食えない。飯を食う食わぬのは自分の決めることだから、好きなようにすればよい。その者の懐に入った時点で、もうそれはその人のものだ。そういうのにいちいちクレームを言っていたら、「生活保護費で鰻丼を食うのは贅沢だから禁止しろ」みたいな話にまでなる。一定の基準で、それをきちんと守った者に支給する限りでは、支給した後で当人が何に使おうがその人の自由だと思う。

 今は生活保護を受給することなどを考える必要のない者でも、コロナなどの激変が起きれば、一瞬で収入の道を失くしてしまうこともある。明日は我が身で、社会保障はリスク回避の手立てとしてある。厳しく取り締まるなら、自分が給付する側でありながら、補助金を騙し取った財務官僚みたいなヤツの方だと思う。コロナ対策費の使途不明金が何兆円あると思うのか。一体誰の懐に入っているのか。(追加はここまで)

 

 さて、「函館記念」の話になるが、このレースが「狙いすました一戦」となっているのは、ルビ―カサブランカだ。

 実際、穴人気にもなっているようで、想定五番人気くらいだったのが、前日のオッズでは三番人気まで上がっている。

 前走の巴賞では五着だったが、休み明けの一戦で、事実上「ひと叩き」だった。レースぶりもそうで、メイチ勝負ではなかったし、その後の調教過程を見ると、デキが数段上がっている。

 函館六週目のこのレースは、洋芝の上に馬場が荒れており、さらに前日は一日雨だった。

 このレースで「牝馬は来ない」のは、力の要る馬場であることが最大の要因だろう。

 この馬の目標はここと札幌記念だと思うが、狙い通りの結果が出るかどうか。

 

 一方、同じ巴賞組のアラタ、ドーブネは、四五番人気と想定より下げている。

 ま、激走の後の「中一週」のレースだから、暑いこの時期では回復が難しいという見方だろう。

 実際、巴賞上位組は、函館記念で馬券になるケースが少ない。むしろ巴賞組なら下位成績だった馬が食い込んでいたのではなかったか(不確か)。

 

 今回の一二番人気は、条件上がりのローシャムパーク、ブローザホーン。

 一体どこに「買い要素」があるのかが当方には分からない。

 負担重量が56キロ、55キロだから、最も重いユニコーンライオンの59キロと比較して有利と言うこと?

 ユニコーンライオンはG1G2の常連で、怪我をする前には将来を嘱望される馬だった。近走では「行ってバッタリ」が続いているが、相手関係がそもそも違う。

普通に走って、ローシャムパーク、ブルーザホーンが敵う相手とは思えんが、このところは調教状態が今一歩。斤量59キロがどう出るか。

 

 そのユニコーンライオンと追い切りを務めたのが、同じ矢作厩舎のキングオブドラゴンだ。

 ビデオで観る脚色は、ユニコーンより数段上だった。調教時計はこのコースのトップだ。動き自体は固いが、コイツはこれで走る。

 近走では、好位につける競馬をしているが、元々は逃げ馬で、逃げた時に好成績を残して来た。

 「世界を知る」矢作調教師ならどんな指示を出すのだろう。

 

 まずはユニコーンライオンが行く。一枠2番なので、おあつらえ向きだ。

 その直後にテーオーシリウス(14番)で、大外のキングオブドラゴンはその後ろあたり。

 今回の調教では、体(全身)の使い方がいつもよりすこぶる良かったから、小回りの函館で、ユニコーンが逃げ粘り、好位からキングオブドラゴンが差して来る展開もありかもしれん。

 ユニコーンとドラゴンなら、ゴロの良い組み合わせだ。

 この辺の逃げ先行組で「行った行った」の結果になってはくれんものか。

 何が良いかと言って、キングオブドラゴンが十三番人気、テーオーシリウスが十五番人気のようだから、最高の状況に近い。

 ユニコーンからキング、テーオーの決着で八千五百倍。キング→ユニコーン→テーオーなら一万一千倍だ。

 とりあえずは、ユニコーンとドラゴンの表裏に三頭目のヒモに十頭くらいを流して置こうかという気にもなる。一点に三枚(三百円)で済むから安いもんだ。

 まずは当たらぬ馬券だが、仮に来たら、数百万に化ける。ダメ元。

 実際に買うと思うが、買う本人がけして「当たる」とは思っていない。「来たら面白い」から買ってみる。

 

 ま、今回、一番怖いのは、どこからも声の上がらぬ「差し勢」で昨年このレースの三着に来たスカーフェイスや、休み明けのマイネルウィルトスあたりが「何となく嫌な馬」だ。

 日曜朝の今の段階で「稍重」だが、重残りだとスカーフェイス、良馬場近くに回復すれば、マイネルが差さって来るかもしれん。いずれも難はあるが、ここは函館だし、時計は要らない。二分前後で走れればOkで、あとは向き不向きと展開だ。

 

 画像は先週の七夕賞の買い目メモ。あんれまあ、きちんと正解が入ってら。

 しかも丸印を付けた馬だけで勝負すると、正味五頭で三連単までの当たりが引ける。

 だが、馬券の難しいのはここからで、「買い目」の選び方ひとつで、全然意味が変わって来る。

 2着ククナも、3着ホウオウエミーズも選択肢に入っていたが、きれいな縦目だった。

 「夏は牝馬」で必ずいずれかを入れるわけだが、このレースでは「夏は牝馬二頭」の決着で、そこまでは想定外だった。

 

追記)函館記念の結果

 一着が ローシャムパーク、二着がルビ―カサブランカ、三着がブローザホーンで、四着がマイネルウィルトス。当方が最終的に本命で買ったのが、調教の出来からルビ-カサブランカマイネルウィルトスの二頭軸だったが、二着四着でドボン。

 一応ヒモで一三着の馬は押さえていたが、マイネルウィルトスが四着で馬券にならなかった。これで三週連続不的中だが、これは今年初めて。

 まさか長いトンネルに嵌り込んだりして(w)。

追記2)キングオブドラゴンは7着くらいで、ユニコーンより先着した。

 重でもそれなりに走るが、良馬場の方が向いた馬で、ここではよく頑張った。

 先行勢が沈んだレースだが、TPOが嵌ればコイツの一発がある。侮れぬ馬で、かついつも低位人気だから、穴党にとっては重要な馬だと言える。

 穴党にとって最高の馬とは「いつも十番人気以下で、忘れた頃に馬券になる馬」だ。

 これを引っかけられれば大儲かりで、それまでの投資など屁でもなくなる。

 六レースか七レース目の「忘れた頃に来てくれる」のが、最も望ましい馬で、そこでびしっと打ち取れれば、それまでの五六回がチャラになるばかりかボーナスまで貰える。よって馬券にならぬ時には六着以下でいてくれた方が有難い。状態は上がっているから、次あたりが狙い目になる。出来れば良馬場条件で頼む。

 僚馬ユニコーンライオンは展開が向かなかった。これも重でも走るが、今では平坦・小回り・良馬場条件ではないか。ま、コイツの本番は秋で、今は調整中。

注記)眼疾があり、推敲も校正もしませんので表記に不首尾が多々あると思います。