日刊早坂ノボル新聞

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◎今日の一文字 令和五年十二月二十一日は「白」

今日の一文字 令和五年十二月二十一日は「白」
 この日の出来事で目を引いたのは、「有馬記念の公開抽選」だった。騎手・関係者が次々にくじを引き、レース当日の枠順を決める。
 有力馬の一角であるスルーセブンシーズの陣営が退いたのは「15番」。十六頭立てだから、大外の八枠になる。
 場内からため息とも失笑ともつかぬ声が漏れる。
 「あーあ。引いちゃったよ」
 ちなみに、有馬記念で八枠の馬が馬券内にはらむことは殆どなく、少頭数でのレースの時だけ。隣の大外「16番」に至っては、過去五十年で1着に来たことが一度もない(確か)。3着以内ですら過去十年では一度あるかどうか。
 この次に1番人気のスターズオンアース陣営が抽選に臨んだのだが、なんとその「16番」だった。
 この後の表情が傑作で、「15番」の池添騎手、「16番」のルメール騎手が並んで画像に収まった。いずれも白けた表情で、ほとんど「顔面蒼白」に近かった。
 ベテランの武豊騎手などは、きっと会場の一角でげたげた大笑いをしていただろうと思う。
 「有馬はこんなもんだよ」

この「公開抽選」という枠順決定方法は、宝塚記念ジャパンカップでも採用すべきだと思う。

「如何にも公平」な印象があり、今年のジャパンカップのように、「一二番人気が揃って有利な最内を引いた」時に客に与えるイカサマ感が無くなる。密室でやるから勘繰られるわけで。

 ということで、今日の一文字は、「顔面蒼白」の「白」の意味と成り立ちになる。
 「白」は象形文字で、元々は髑髏のかたちから来たものらしい。ネット辞書で引くと『白は「白骨化した頭蓋骨の形」。 すぐれた首長の頭骨にはすぐれた呪力(霊の力)があるとされていたらしく、魔除けなどのために、偉大な指導者や討ち取った敵の首長の頭はドクロとして保存していた』と書かれている。

 これが本当かどうか、久々に中国の「百度」を開いたが、なかなか単独で「白」の語源に行き着けない。
 と書いて、「そう言えば『百』も『白』に似ている」と思ったが、「一」は概ね「ひと固まり」を指す言葉だから、「首が小山になっているさま」を表わした文字なのか?
 だが、この場合の「白」は音の同じ「博」を示す意味(代用?)で、意味は「たくさん」らしい。要するに「沢山のものをひと固まりに勘定する」ことで「百」になった。

 ついでだが、「蒼」の方は「穀物蔵の上に、葉が生い茂っている様子」を表わしたのので、要は「濃い緑色」のことを指す。
 なつほど、日本でも「緑色の信号」のことを「青信号」と呼ぶ。

 ルメール騎手や池添騎手にとっては、有馬記念はとても「青信号」とは言えんだろう。中山の2500はコーナーを6回周る必要があり、外側を回ると他馬より距離を長く走らされる。
 スターズオンアースは1番人気、スルーセブンシーズは4番人気くらいだと思うが、これで多くの人が狙いを下げると思う。
 有馬記念の検討は最初からやり直しになる。