日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第253夜 宝探し

朝、子どもたちを送り出した後、15分くらい居眠りをしました。
これはその時に観た夢です。

我に返ると、リュックに荷物を詰めているところだ。
「はて?オレはどこに行くんだっけ」
すぐに思い出す。

東北地方に用事があり、午後から車で出かけることになっている。
今日明日は泊りで、用事自体は明日の午後には終わる。
戻りは明後日の夜で良いので、半日は自由な時間が出来るのだ。

2日間泊まる予定の旅館は、中世末期の旧跡の近く。
その旧跡は、今では大半が山林だが、黄金伝説があるところだ。
何度か、その近くを訪れているが、その都度、何かをビシビシと感じる。
今回はその「何か」を確かめるべく、金属探知機やら器具一切を積んで行くことにした。
目星は大体ついているので、半日もあれば結果が出る。

オレは生来、勘が鋭い性質だ。
例えば、家の中で何かを失くしたとする。
へそくりや宝飾品の類をどこにしまったか分からなくなる、なんてことはどこの家でもよくある話だ。
オレはその手のを探すのが得意なので、このことを知る知り合いには「探して」と頻繁に頼まれる。
実際の捜索には5分とかからない。
オレから見ると、それがある場所は、光って見える。
この言葉の通り、ピカピカに光って見えるところを探すと、大体は「思い入れのある品」が隠れている。
しくじることはほとんどなく、たまに奥さんの指輪の隠し場所を探していて、ダンナの浮気相手からの手紙を見つけてしまう時くらいだ。
この手のは、指輪や現金よりはっきり見える。
いっそう強い思い入れがあるからだろう。

趣味で宝探しのサークルを主催しているが、オレの傍にいると簡単に見つかる。
「金属探知機でお宝が見つかる例はほとんどないですよ。ただの屋外の娯楽だと思ってください」
普段はそう言っているが、これはウソだ。
オレの近くにいれば、大概、1日に1つや2つは見つかる。
どんなに性能の良い機械を使っても、ほとんどの人はお宝を見つけられないが、オレが気に入った人だけは必ず拾える。
オレがお宝があるところに気づいて、そこに誘導するからだ。
もちろん、小さいイヤリングや銀貨くらいなので、他愛のない話ではある。

ただし、オレの直感に響くのは、お宝ばかりではない。
通常ではありえないモノや異常な「気」の動きにも反応してしまう。
お金や貴重品なら、金ぴかに光って見えるが、オレンジ色やブラックライトには気を付ける必要がある。
とりわけ水辺には要注意だ。
釣りに行って、「大物が釣れそう」と思い、仕掛けを放ってみたら、すぐさま土左衛門を釣り上げたことが何度もある。
初夏から夏場の川では、釣り人や水遊びの子どもが流されるので、本当に恐ろしい。
遊びに行ったのに、仏さまを釣り上げた上に、その後の警察の事情聴取が果てしなく長いのだ。

ま、今回は大丈夫でしょ。
何せ、高台の上にある遺跡だし、土左衛門は出て来ない。
土の中から仏さまが出るのは、お墓か、そうでなければ、未解決の殺人事件だけだろう。
野山の「土の中」から、偶然、殺人事件の被害者を見つけることは、確率論的にはあり得ない。

6時間のドライブの後、少し早めに旅館に着いた。
まだ明るいし、これなら下見に行って来られるぞ。
再び車に乗り、目的地に向かう。

その場所に着き、前もって当たりをつけてある場所に歩いて行った。
高台に上る細い道が見える。
麓の脇道に車を停め、あの道を上って行けば、捜索ポイントはすぐ間近にある。

車を降り、ゆっくり歩くと、既に胸騒ぎが始まった。
「あるぞ。あるぞ。絶対にあそこにはある」
こりゃ、近年まれに見るスゴイものを見つけられるかもしれん。

細道の手前には、少し広いスペースがあり、車が2、3台は停められる。
オレの直感に響く「スゴイもの」は、高台の上でなく、その駐車場にあった。
人目に付かないその駐車場には、ワゴン車が1台泊まっている。

そのワゴン車は、全部の窓にガムテープで目張りがしてあった。

ここで覚醒。

冒頭から、結末が分かっているので、すこぶる不快でした。
単純な夢ではなく、昔、実際に経験したことです。