日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第565夜 幼馴染

夢の話 第565夜 幼馴染
 22日の午前1時半に観た夢です。
 夢の中の「オレ」は、まったくの別人格。現実とは別の人生を送っています。

 美奈子はオレの幼馴染。齢は2つ下だ。
 小学生の時は、男子と女子は一緒には遊ばないものなのに、この美奈子はオレのあとをついて来て、仲間に入ろうとした。
 オレはそれが嫌で、いつも美奈子を置いてけぼりにした。
 そういう時、美奈子は「お兄ちゃん。待って」と叫びながら、長い間オレを追いかけた。
 男兄弟のいない美奈子にとって、このオレがその代わりだったのだろう。

 中学3年の時には、オレは柔道部の部長になっている。
 ある日、「柔道部のマネージャーになりたい」という女子が部室に来た。
 2人のうちの1人が美奈子だった。柔道部に女子のマネージャーなんて、あまり聞いたことが無い。それでも、美奈子の連れが可愛かったので、オレは2人になってもらった。

 高校3年の時に、オレは文化祭の実行委員になった。
 委員会に出ると、1年生に委員に美奈子がいる。
 「そう言えば、コイツもこの高校に入ったんだっけな」
 気が付いてみると、小学校から高校まで、学年は違うが同じ学校に通っていた。
 美奈子は1年生の割には、意見をしっかり言う子で、オレは少し驚かされた。
 美奈子がオレを「お兄ちゃん」と呼ぶので、オレは同級生に冷やかされた。

 大学生の時に、オレは東京で一人暮らしをしていた。
 ある日、突然、美奈子が現れ、「横浜に行きたい」と言う。
 美奈子は郷里の国立大学に進学していたから、地理が不案内だ。
 仕方なくオレは、横浜に連れて行き、あちこちを案内した。
 夕方になると、美奈子は「泊まるところがない」と言い出す。
 オレは仕方なく、美奈子を自分のアパートに泊め、オレは一人で台所で寝た。
 美奈子のことを妹のような目線で眺めていたから、別段何とも思わない。

 就職して5年が経ち、オレは色んな壁に当たるようになっている。
 次第に仕事を任されるようになっていたが、その分責任も増えた。
 山のような仕事に追われていた時に、唐突に美奈子が上京した。
 「お兄ちゃん。私、結婚することになったの」
 少し驚いたが、考えてみると、オレは30歳に近く、美奈子も適齢期だった。
 高校まではずっと同じ学校だったし、何時の間にか妹なのか元カノなのか分からないような微妙な感覚になっていたから、少しほろ苦い思いがした。
 それから、2人で酒を飲みに行ったが、美奈子は強かに酔い、足元がおぼつかなくなった。
 ホテルに送って行くと、美奈子はオレに抱きついて来た。
 最初からそういうつもりだったということを知り、オレはそれに応えた。

 それから数年後のこと。
 美奈子が「親戚の結婚式があるから東京に行く。少し会いたい」と連絡して来た。
 約束の喫茶店に行くと、美奈子は2人の子どもを連れていた。
 上が男の子で、下が女の子の赤ちゃんだ。
 オレは上の子を見て、「自分の小さい時の写真に似ている」と思った。
 (この子はもしかして・・・。)
 そう思うが、口には出さない。
 美奈子の方も何も言わず、じっとオレを見ている。
 そのままじっと向き合っているうちに、美奈子の両目から涙が零れ落ちる。
 すなわち、そういうことだ。
 オレの方も知らぬ間に、頬を涙が伝っていた。

 ひとしきり泣いた後、オレは美奈子に告げた。
 「下の子は顔が少し長い。きっとお前のダンナは馬面なんだな」
 それで美奈子が笑い、それから2人は笑いながら泣いた。
 この時、オレは美奈子と一緒に生きていく人生もアリだった、と確信したが、同時にこれはこれで良かったような気もした。
 ここで覚醒。

 パラパラ劇画みたいな淡々とした流れでした。
 丁寧に書くと長編になってしまうので、要点だけにしました。
 「寝ると死神、悪霊」の状態から、ようやく人間の世界に戻って来られました。
 「オレ」を含め、登場人物は実在する知人です。
 案外、観察した結果を取りまとめていることがありますので、当人にそういうことがあったかどうか、さりげなく訊いてみることにします。
 書きかけの話が山のようにあるので、やりくりして終わらせねばならないのですが、毎夜新しい物語を観るので、どんどん溜まっていきます。