◎『正義仮面』による「作り話」が独り歩き
冒頭は日刊スポーツ7月11日配信記事による。
生稲晃子氏の選対事務所は11日、テレビ東京系選挙特番「池上彰の参院選ライブ」のプロデューサーと、キャスター池上彰氏(71)について「抗議文」を発表し、謝罪と訂正を求めた。
10日放送の同番組では、生稲氏が全てのテレビ番組へのインタビュー出演を拒否したことを池上氏が明かし、さらに同局官邸キャップが同陣営関係者への取材の結果、出演拒否の理由として「陣営の関係者に取材したところ、匿名を条件に答えてくれました。 『生稲さんの国会議員としての資質、勉強が圧倒的に足りないから』とおっしゃっていた。陣営の内部の方がおっしゃっていた」と話していた。
(引用ここまで)。
この後、池上氏は生稲氏のことを放送の中で罵ったらしい。
これを真に受け、世間には生稲氏の政治姿勢、資質についてあれこれ言う人が多いのだが、事務所がこの時の対応について詳細に報告している。
これによると、「陣営の関係者」が語ったとしているが、それは事務所の内部の者ではないらしい。事務所内には照会を受けた者がいなかった。
では局は誰に取材したのか?
池上「陣営の関係者に取材したところ、匿名を条件に答えてくれました。『生稲さんの国会議員としての資質、勉強が圧倒的に足りないから』とおっしゃっていた。陣営の内部の方がおっしゃっていた」。
池上氏が語った内容では、事務所の見解で「生稲は勉強不足で」云々と言う件があるが、常識的に自分たちの候補者についてそんなことを言うわけがないと思う。
「直接の電話をしていない」となると、まるごと局(記者)の作り話ということではないか。
そして、それを池上氏が受け売りして、さも自分が聞き取ったかのようなふりをしたのではないのか。
タレント候補だけに、最初から「叩くことを前提に、原稿を用意していた」のではないか。
最近、よく指摘されていいるが、池上氏は台本のチェックをろくにせず、「ただ読むだけ」らしい。
根拠がそもそも出まかせなのに、そのことで個人を罵ったりするというのは、それこそ「差別」にほかならぬと思う。
そもそも、参議院議員は政治のプロである必要が無く、自分の生活信条に合わせて政策を判断すればよい。そういうチェック制度だ。参議院議員が政治家(屋)である必要があるなら、事実上、衆議院と同じことだから、二院制は機能しなくなる。それなら、結果的に「参議院は必要ではない」ということになる。
参議院に政党が存在すること自体、本来の存在意義から少しズレているのだ。
衆議院でも、総ての政策について網羅的に習熟している議員は、むしろ少数派だろう。
なおさら参議院では、議員が必要に応じ各々について学べばよいということで、自分なりの経験に照らし合わせて個別に判断すればよい。
もし政治、政策に通じた者だけが参議院議員になるべきなら、看護師を四十年経験した者が参議院に立候補してはいけないのか?
農家が自ら「農本党」を作ってはならないのか?
国民生活に近いスタンスほど、参議院のあるべき姿だと思うが、違うのか?
少なくとも中学高校くらいの時に、社会の勉強としてそう習った者が多い筈だ。
池上氏の論調には「どうせタレントだから」という差別意識が見え隠れしている。
「正義仮面」の共通の特徴は、差別を糾弾する側のスタンスでいるのに、自分自身が強い差別意識を持っていることだ。
池上氏は嘘を根拠に他人を罵った。
腹の中には、相手がタレントで「きっと勉強不足だろうから叩いてやれ」という思惑がある。たぶん、同じように思う人が国民には多い筈だ、と読んでいる。
これがまっとうなジャーナリストのすることなのか。
『国会議員としての資質、勉強が足りない者』なら、そこいら中に山ほどいると思う。
そして『ジャーナリストとしての資質や勉強、証拠立ての足りぬ者』も沢山いる。
池上氏のような「正義仮面」にはほとほとウンザリ。
繰り返すが、「正義仮面」の共通の特徴は、差別を糾弾するスタンスでいるのに、自分自身が強い差別意識を持っていることだ。
そしてメディアを使って、世間を扇動しようとする。
池上さんに言いたいことはこれ。
「嘘を吐くな」
「貴方は既に老害の域だから、そろそろ引退してはどうか」
事務所による「問い合わせなど来ていない」という証言を報道したメディアはないから、生稲氏の名誉は汚されたままだ。あのデマを信じている者も多い。
だが、これは池上氏とテレビ局による作り話だ。
昔なら一切分からなかったことだが、今ではネットがある。
そもそも取材先の「事務所関係者」って誰のことなのか?
内部の人ではないのだから、「隣の店の人」あたりか?
笑える。