日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎扉を叩く音(続) 鏡の中に

◎扉を叩く音(続) 鏡の中に
これは昨日の出来事です。
午後3時頃に正面に鏡のあるところで椅子に座って人を待っていたのです。
真正面ですので、私自身とその部屋の中の様子が鏡に映っていました。
昨日は気温が比較的高く、さらに暖房が入っていたので暖かく、ついうつらうつらしてしまいました。
眠っているわけではなく、周囲の気配が分かる状態です。まさに、うつらうつら。

そのまま5分くらい経ったと思いますが、何だか嫌な気配を感じ、瞼を開いたのです。
すると、鏡の中の上のほう、すなわち私が座っている少し後ろの天井から女性の髪の毛が下がっているのが見えました。
60センチくらいの長さの髪が垂れ下がっているのです。
居眠りをしていたところですし、「気のせい」だと思いたいのですが、少しウエーブのかかった毛先まで見えます。その毛先が、ほんの少し赤くなっていることも。
すぐに正気に返り、「うへへ」と唸りました。
居眠りから醒めた後も、髪はしっかり見えています。
私が気付いたのを悟ったのか、髪の毛はすぐにするすると上に上がって行き、鏡から消えました。

あちら側の住人は、鏡を嫌うことが多いので、鏡は魔除けのアイテムとして用いられます。
ルール無視の振舞いをされると、さすがにゲンナリしてしまいます。

まあ、状況的にはよく分かります。
「なるほど。俺の頭がうまく働かなくなる瞬間を待っているのか」と、ある意味、納得しました。
幽霊が取り付くのは「心」ですが、理屈でものを考えられない状態になっていれば、堂々と接触出来るわけです。

髪の毛の主は「見つかった」と思ったのか、完全に去り、その後はざわざわ感が消えました。
その後帰宅したのですが、この日はぐっすり眠れました。

しかし、こんな風に昼日中に出て来るようだと、「もはやお構いなし」ということなのでしょうか。