日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎小さな一歩

◎小さな一歩

 二年以上の雌伏期間を経て、ようやく創作活動に復帰した。

 ごく小さな一歩に過ぎぬが、この二年の間は一度ならず、「自身の死」を覚悟した。

 今も状況は変わっておらず、多臓器不全症のありさまで、眼疾で前はよく見えぬし、四十分も椅子に座っていれば、脚の感覚が無くなる。

 「これでどうやって戦うのか」と途方に暮れる日々を送っている。

 ま、答えはひとつで、「やれるように続けるしかない」。

 今は慣らし運転で、軽いものをそれなりの分量でしか書けぬが、徐々に体を慣らし、本格復帰を心掛けようと思う。

  この一歩は小さい一歩だが、私にとっては節目となる重要な一歩だ。

 死んでもいないし、創作活動を放棄してもいない。

 

 画像は盛岡タイムス(八月十日付)で、いずれ他の媒体での活動も再開出来ると思う。いずれは本来のジャンルに戻る。

 

追記)「赤い服の女」の背景

 「赤い服の女」は、宿谷の滝から山越えで鎌北湖に向かう際に、実際に経験したことがベースになっている。

 何を思ったのか、五時頃に「行ってみよう」と思い立ったのだ。

 半径数キロにわたり人家が一切無い山の中で、車が一台がやっと通れる一本道を通って峠を越えた。

 夕方で薄暗くなっていたが、突然、道の端を赤い服を着た女が歩いているのに出くわした。

 「ここに人がいるわけがない」ので、肝を潰した。灯りがまったくない山の中の暗がりを、ワンピースの女が歩いていた。

 状況自体は大学の同級生と箱根に行った時のもので、今回、場所を遠野付近に移してある。