日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎突然、体が軽くなる

突然、体が軽くなる
 水曜の昼に、突然、「体が軽くなっている」ことに気が付いた。
 眼の手術をしに電車に乗ってから、足が重くて困っていた。手術前後には「片足十キロの鉄下駄」を履いている感じで、最近でも「片足二キロ」だ。
 その重さが無くなっている。
 「こりゃ、今起きていることを確かめる必要があるな」

 すぐに車に乗り、トラの神社に出掛けた。
 平日なので、参拝客はあまりいない。暦によるのか、七五三の客もいなかった。

 神殿では、トラへの感謝を伝えた。
 「今から七八年前に、初めてここに来た時にトラに導いて貰いました。その頃は平地を歩くのに三十㍍ごとに休まねばならぬほどで、十段の階段を上がるのにもひと苦労したものです。今こうやって普通に歩けるのは、トラを送ってくださったおかげです。どうもありがとうございます」

 ガラスに映る自分自身を撮影したが、概ね異常がない模様。屋根も柵も歪みが無い。
 だが、一枚だけ煙玉が写っていた。
 「今日は曇りでTPOが合わぬのに」
 よく観察すると、私の背後に黒い人影が写っている。
 女性だ。
 ちなみに、この日は神殿の中には祈祷を受けに来た参拝客はいなかった。人影は私の後ろに立っている。

 「なあるほど。強力な者が傍に立ったので、他の雑多な奴らが席を譲ったということだ」
 体が軽くなった理由はこれだ。
 参道を戻る時には、いっそう足が軽くなっている。
 それと共に、直感が閃く。
 「最近は、まさに人生の底を感じさせるような按配の悪さだった。もう何年もこれが続いて来た。だが、今日、潮目を越えた」
 これからは、上昇一途になる。
 ちなみに、もっとはっきりと「この世の者ならぬ存在」の姿が写ることがあるが、自分サイドの者(要するに仲間)の時には、戦慄や恐怖心をまったく感じない。むしろ心が温かくなる。

 「黒い人影」を見た時には、すわ「黒いひと」ではないかとドキッとしたが、どうやら私サイドの者らしい。
 ちなみに、「黒いひと」は、生きている者をあの世に誘うお迎えの一種で、すこぶる強力な使者だ。

 何となく「白衣の巫女」が戻って来たように感じる。
 こちらは私のあの世友だちで、精神的支柱となってくれる。
 ともあれ、人生の底を抜けたのは大きい。
 あるいは、「燃え尽きる直前の蝋燭」のように、燃え上がっているだけかもしれんが、運気が上昇するならそれはそれでよい。
 そもそも十数年前に死んでいた筈の者で、七年前くらいには「お迎え」にも会っている。今は「お釣り」の人生で、喜怒哀楽の総てが丸儲けだ。

 ところで、やはりこの神社の参拝回数を書いておけば良かった。その記録で何時の時点の記録かが分かる。今はたぶん、七百三十日目くらいだとは思う。これもトラと共に歩んだ日々の記録だ。