◎ゆっくりとご供養(526)
これは七日月曜の話になる。
所用が重なったので外出し、途中でゆうちょに寄ろうとしたが、駐車場に入れない。
別のゆうちょに行こうとしたが、そっちは工事で渋滞していた。
そこでプッツンし、例によって、「五秒も待たずに済む局」に行くことにした。
そこはN湖の近くだから、ご供養も出来る。
今は護岸工事の真っ最中で、一番のポイントには行けないから、ひとまずレストハウスに行った。秋の営業が始まったのか、店が開いていた。
この辺一帯は強い霊場なのだが、そういうことの影響は、私を含めごく少数の者に限られる。
殆どの人にとっては、山中の「自然そのもの」の地だから、土地の人に余計な迷惑をかけぬよう、あえて名称を書かない。
しかし、最近、その考え方はむしろ「逆」なのではないかとも思うようになった。
ここが霊場の一つなら、供養塔を立てれば、それに手を合わせるために人が来る。
多くの人が訪れて、生者の気配を感じさせれば、迷える魂を引き上げるのに役立つかもしれない。
東側の岸に、観音さまか供養塔を建てれば、遠くからでも見える。
そして、そこが最も「声」が出ている場所だから、ご供養になるのかもしれない。
そんなことを考えつつ、一時間半から二時間くらいの間、お焼香をした。
気のせいかもしれぬが、周囲も私も穏やかな気持ちになれたと思う。
それから神社に参拝したが、特に目立ったことはなし。
ま、この日は終日曇りだったし、秋に入っているとはいえ、まだ連日暑いから、異変を検知し難い。
帰宅すると疲れが出て、やはり寝たり起きたりに。
夜には、ちょっとした夢を観た。
すぐ目の前の地べたに三人の女が座っているが、それを私が見守っている。
女たちの姿は、ほとんど死蝋の状態で、体のあちこちが青紫だ。
腕には毛なのか水草なのか分からぬ黒っぽいものが巻き付いている。
女たちは私を認めると、「どうか助けてください」と懇願した。
私は「ゆっくりと慰めてあげるから安心すると良い」と告げた。
そんな夢だった。
夢の中で最初に出る異性が「本来の自分」らしいが、その最初の異性は私の横にいる「妻」だった。そしてその夢の「妻」は、現実のそれとは別人だった。
いろんな場所で「助けてください」と言われるのも、徐々に増えて来た。
さすがにもう季節が替わり、秋に入っている。
今日は、息子と二人で今にいると、誰もいない二階で「ダアン」と物が落ちる音が響いた。
物干し台でも倒れたかと思い、すぐに二階に上がってみると、ベランダは別に何ともなかったが、娘の部屋の戸棚から二キロくらいある書籍が下に落ちていた。
二十センチ以上、戸棚から引き抜かないと落ちないから、要するに「自分を見てくれ」「気にかけてくれ」という意思表示だろうと思う。
息子に確かめると、「大きな音が聞こえた」と言う。これで「気のせい」や「妄想」ではなかったと確認できた。
理由があってそうしているのだから、別段、不思議なことではない。
そういうのを見聞きするから、実際に「気になる地」を訪れ、繰り返しお焼香をしている。
私と同じような考えを持ち、様々なものを見ている人が全国に数百人はいるようだが、今は皆が全力で「事態が悪化しない」よう、祈願祈祷を展開していると思う。
前よりは少し雰囲気が良くなった。