日刊早坂ノボル新聞

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◎海鮮なめろう冷麺 (戸田久冷麺アレンジレシピ)

昇龍流 「海鮮なめろう冷麺」試作品

◎海鮮なめろう冷麺 (戸田久冷麺アレンジレシピ)

 実家が盛岡市内にあり、お中元やお歳暮には頻繁に盛岡冷麺が送られて来る。

 昨夏と年末には、それが複数件重なり、段ボールの冷麺が積み重なった。

 当家で冷やし麺を好むのは私一人なので、この半年で盛岡冷麺を百食以上は食べた勘定だ。

 これだけ食べると、もはや習慣になり、在庫が尽きるとスーパーに買いに行き、また食べる。ごく普通の食卓の付け合わせになっている。

 このため、冷麺の長所短所の双方について、舌で感じるところがある。

 現下の盛岡冷麺の課題は、店で食べるものを含め、「カプサイシンの占める部分を縮小すること」と「旨味調味料を多用しないこと」だろうと思う。

 とりわけ、数十年前と今の盛岡冷麺を比べると、決定的に違うのは後者の方で、キムチやカクテキを口にした時に「グルタミン酸」系の旨味調味料の味が強くする。

 また、カプサイシン(唐辛子)は、アクセントになるが、食材本来の味を壊す。

 唐辛子に頼らぬ方向性を模索する必要があると思う。

 

 もし「旨味調味料」「唐辛子」に頼らぬ冷たい麺を作るならどうすればよいか。

 ひとつの答えは「海鮮素材を利用する」ことだろうと思う。

 海鮮系の冷麺はこれまで見たことが無いから、もし作れれば、「日本初」の料理として展開できる。

 と考えだしてから、数か月が経ったが、なかなか方向性を見いだせないでいた。

 それがつい最近、「ご当地料理」を紹介するテレビを観ていた時に有意なヒントを得た。そこで紹介されていたのは、漁師町の「冷や汁」で、これは鰺を叩いて「なめろう」にし、これを飯の上の載せた上で、出汁を掛ける。

 この「冷や汁」は「冷麺」に応用できそうだ。

 そこで試作してみることにしたのだが、野球に例えると、初回の初球を思い切り振ったら、いきなりホームランを打てた。

 

<基本レシピ>

1)なめろう

 鮮度の良い鰺や鰯を想定しているのだが、今回は安価に手に入りやすいびんちょうを使った。

 ・びんちょう ・生姜 ・ネギ ・大葉 ・梅干し ・味噌

 これが生命線なので、丁寧に叩いて、まんべんなく合わせる。

 

2)他の具材

 今回、実際に使ったのは

・煮ホタテ ・若芽 ・錦糸玉子(代用品)

 トッピングは

・ネギ ・刻み海苔 ・白ゴマ。

 他に使用を予定していたのは

(・海老) (・ホヤ)

 また、高級バージョンなら、

 トッピングに(・ウニ)(・イクラ)(・蟹)を使う手もありそうだ。

 だが、材料費がかなり高くなるので、なくとも構わない。

 また、鰊や秋刀魚の味醂付けを焼いて脇に添えてもかなりイケると思う。

 

3)その他

 一旦試作した後で、何か物足りぬ気がしたので、

 ・ゆで卵、を足した。

 他では、アクセントに

 ・西瓜 ・トマト 

 などが考えられる。

 

<試食結果>

 最初は具材を一つひとつ食べ、後には「なめろうをスープに溶いて」食べてみた。

 元の戸田久の梅冷麺はあっさりした味なのだが、これで抜群のコクが出る。

 感動を覚えるほどの激変だ。

 麵を食べた後で、「残ったスープが勿体ない」と思うほどで、替え玉を入れるか、ご飯を入れて、本来の「冷や汁」にするか、などの展開が考えられそうだ。

 とにかく抜群に美味い。

 

 もしかすると、現状の盛岡冷麺を打倒できるかもしれんと思う。

  新しい味の世界が広がるので、一度試してみてください。

 私の開発レシピです。