「夢幻行」の掲載予定作品です。
掲載順などは、状況に応じ変わる場合があります。
作中の登場人物の氏名は、総て創作です。実在する同名の方とはまったく関係ありません。
あくまで「夢の話」です。
◆第8夜 狩猟
この話は「夢の話 第270夜 狩猟」(2014年8月14日掲載)を書き直したものです。
大幅に改めましたので、アウトライン以外は概ね異なります。
目覚めると、俺は峡谷の中にいた。
俺はハンターで、ここには高額な賞金が掛けられた「ヒューモグ」を撃ちに来たのだ。
「ヒューモグ」とは、臓器移植のために作られた人間と豚の「合いの子」で、「豚人間」を意味する。
しかし、俺の目の前に現れたのは、どう見ても人間の女の子の姿かたちをしていた。
俺たちは、政府や金持ち連中に騙されていたのだ。
俺とそのヒューモグの娘・ユキは、生き延びる道を探すために、その峡谷を離れた。
その俺たちを待ち構えていたのは、想像を超えた過酷な事態だった・・・。
「夢幻行」の作品づくりに際しては、「星新一作品のように軽く、フィリップ・K・ディック作品のようにドラマティックに」を心掛けていますが、思い入れのある作品はどうしても長く書いてしまいます。
「狩猟」は偶然出会った「オヤジ」と「人間とは言えない娘」の関わり方が、次第に父と娘の関係に変化していく話です。
娘を思いやる父親の目線ですので、キーを打ちながらポロポロと涙がこぼれていました。
自分の心が振れていると、うまく伝えられないことが多いので、十分に頭を冷ます必要がありそうです。
もはや脱稿していますが、しばらく手元に置いて冷却期間を置くべきでしょう。
この話は長中編でも書けそうですが、今の体調的に見て、長く書くのは無理です。
ブラッドベリのように「わずか5枚の話なのに号泣させられる」水準を目指したいと思います。