日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎病院での夢の話

◎病院での夢の話

毎年11月から1月にかけては、私の夢は 毎年11月から1月にかけては、私の夢はどろどろの悪夢ばかりです。
 ところが、入院期間中はほとんど悪夢を観ませんでした。
 悪夢を観たのは、最初の夜だけですね。

 その夢はこんな内容でした。
 患者服(または囚人服)を着た2人組が、あれこれと私に皮肉めいたことを言う。
 しつこく、煩いので、「殴ってやろう」と、2人組に近付く。もちろん、そんな気配は消してあります。
 しかし、相手がそれを察したのか、ふっと遠ざかる。
 ここで覚醒。
 眼を開くと、ベッドの向こう側のカーテンの前に、大きな方の男が立っている。
 (これは夢の中ではなく、覚醒した時のことです。)
「何だ。お前」と、声で威嚇すると、黒い煙のようになり消え去る。

 「幻影」を見たのは初めてです。
 たぶん、夢の中でイメージしたものが、映像として見えたのではないでしょうか。
 幽霊は何度も見たことがありますが、必ず声や「念」があるので、そういうものではありませんでした。
 覚醒剤を打つと、幻影を見るようですが、おそらくそれに似たようなものだったと思います。(薬はやっていませんよ。)

 悪夢らしい悪夢はこの時だけで、他の日はごく普通の夢でした。
 入院患者の多くは、悪夢を観てうなされるものなのに、ここもやはり偏屈なのか、他の人とは逆さまになってます。

 隣のベッドにいた患者は、「毎夜悪夢を観る」と言っていました。
 例えば、こんな具合です。
 眼を開くと、目前に、外国人の女が立っている。
 その女は手にナイフを持っていて、自分に襲い掛かって来る。
 何とか、女の手から逃れようと、後退りする。

 私は「そりゃ、分かりやすく、かつ良い夢だよ」とその患者に伝えました。
 夢の中に最初に出て来る異性は、概ね自分自身が変化した姿です。
 オヤジは放埓な生活を送っていたので、急性膵炎になってます。
 そこで、「何でこんなになるまで気づかなかったのか」と自分を責めているのです。
 どうせなら、夢の女に殺されてしまえば、最高の吉夢になったのに。
 死ぬ夢、殺される夢は、再生を示すものなので、吉夢の中でもかなり良い方です。

  夢の中の私は、小学生や中学生になり、色んなところに遊びに行っていました。
 治療が徐々に進行していたので、体調と悪夢とは関係があるのかもしれません。
 冬は血圧が上がり、その結果、心臓の調子が悪くなる。
 寝ている間も不整脈が出て、そのことが夢にも影響を与える。
 病人は悪夢を観るものなのです。

  まあ、そんなに甘くは無いとは思います。
 2月になると悪夢を観なくなるのも例年通りです。
 今年の11月になってみないと何とも言えません。