日刊早坂ノボル新聞

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◎墜落する飛行機 「七夕賞 2023」

パドックで馬の状態を見ながら確認するための照合表(一例)

墜落する飛行機 「七夕賞2023」

 「馬券買いは『墜落する飛行機』に乗り、上客同士が椅子取りゲームをするようなもの」で始まるスレッド続きになる。予想記事ではないので念の為。

 

 さて、前回の通院日に、競馬好きのオヤジ看護師と話をした。

 「今週は面白いね」

 ツーカーですぐ話が繋がる。

 「行く馬ばっかりですね。さうがにあれでは、今回は差し馬の抬頭するレースではないですか」

 「七夕賞三連単はここんところ四千五百倍だ。要はほとんど五千倍で、百円が五十万に化ける。おまけに逃げ馬が何頭もいて、その多くが上位人気だ。一番から三番人気が全部逃げ馬。好位差しが四番人気で初めて顔を出すが、これがエヒトで昨年の勝ち馬。今年も調教状態がよいが、昨年と違い、負担重量が四キロ増える。これで荒れないわけがない」

 一点五百円買いで、上手く引き当てられれば二百五十万の上下だ。

 当方はこれと信じられる組み合わせなら、三連単でも二十枚三十枚買うので、マックス千五百万まである。

 これで燃えられずに、何時燃えるのか。

 

 ということで、今日は朝からこのレースの数値情報を整理した。

 自分なりの見取り図(俯瞰図)だが、、買い方は当日のパドックと返し馬を見てから、展開を考えて設定する。

 自分オリジナルで、読み取り方にくせがあるが、情報屋ではないし、ようつべに予想を出してもいないから、自分が分かればよい。

 雨予報だし、買い方が決まるのは、ゲートの開く十五分前くらいではないかと思う。ま、十分前だと変えなかったりするから、」パドックの段階で決まておいた方が良さそうだ。

 

 昔、府中競馬場で、16万円超(千六百倍)の当時の馬連最高配当が出た時、当方はこの競馬場にいた。下級条件戦だったと思うが(12レースくらい)、パドックで全部の馬を見てからコースの方に向かった。

 すると、突然、頭の後ろの方から「マツケンドラマにやられるぞ」という声が響いた。

 「マツケン」の馬は、ご存じ、松平健さんの所有馬で、あまり良い馬はいなかったが、くせ馬クラ馬が結構いた。

 当方は自分の直感を信じる方だから、「こりゃ買っとかねば」と思い、返し馬を観てから窓口に向かった。

 この「返し馬を観てから」が失敗で、窓口に並んだ時には〆切時刻がさし迫っていた、それでお、前があと一人になりどうにか間に合いそう。

 「とりあえず買えそうだ」ともっていたら、雨の客がバーサンで、マークシートの付け方がよく分かっていない。

 窓口の女性に二枚三枚と直されているうちに、「ジリジリジリ」と〆切のベルが鳴った。

 この時、再び直感で「当たっていやがるぞ」と悟った。

 当方は、ここで生まれて始めて、年配の女性の後ろで、「このくそババア。当たり馬券を買えなかったじゃねーか」と声に出してぶー垂れた。普段は板って紳士の当方が、女性に乱暴な口を利いたのは、後にも先にもこの時だけだ。

 

 レースを最前列で観たが、最期の直線で、マツケンドラマがぐいっと差して二着に入った。

 馬連十六万は、当時としては新記録だったが、二十枚ずつ御殿買おうと思ていたので、三百万が飛んでしまった。

 当てた話ではなく外した話だから、実際に起きたこと。

 今では三連単があるから、千倍の馬券に慣れているが、当時はそんな配当は誰も聞いたことのない水準だった。

 ゴールの瞬間には、心臓がバクバクした。

 

 しかし、あの雷鳴のような「声」ときたら。

 「マツケンドラマにやられるぞ」のフレーズは、時々、フラッシュバックして脳内に響く。

 テレビで松平健さんを目にしても、やっぱりこの声が響くから困ったもんだ。

 後に七千倍の三連単を当てたことがあるが、その時も似たような状況だった。新聞の馬柱を見ている時に、近走サッパリの二頭だが、「何だか二頭だけ、昔G1に出たことがあるぞ」と閃いたので、その二頭から表裏で買ってみたのだった。 

 こっちはさすがに信じ切れず、購入枚数が少なかったので、当てているのに「もっと買っとけよな」と後悔した。

 競馬場で腸が煮えくり返るのは、展開を読みに読んで、実際にその通りに来て、結果的に万馬券を当てているのに、「十枚(または数枚)しか買っていない」時が一番だ。

 心底より「俺はバカか」と思う。

 どんな薄い線だろうが、自分が信じるなら、びしっと行けよな。

 

 と言うことで、明日の七夕賞は勝負レースだ。

 と言っても、タネ銭はさほど要らない勝負レースだ。

 このレースは荒れに荒れるので、予想して当てられるものは僅かだ。

 百人中九十九人以上が外す。三連単を的中できるのは何千人かに一人だけ。

 宝くじ並だが、金曜はロトの日なのに、そっちの分析はさすがに休んで、このレースに分析に充てた。

 

 

 画像は自分用のマトリクスで、参考にもならぬのだが、一応きちんと「やってます」と言う意味で載せて置くことにした。

 数量化の方式はオリジナルだし、調教評価はビデオを自分尾眼で見て判断したものだ。

 調教の評価など、観る者によってかなり違いがあるから、自分なりに尺度を決めて位置づけるしかない。

 競馬の夫も難しい点は「買い方」だが、こればっかりは当日の馬の状態を見極めぬと話にならない。

 前日予想で的中させようなんて、考えが甘いと思う。