◎ジョバー道まっしぐら : アイコニックスの話
ウン十年プロレスを観続けている当方です。
新日のMSG大会を観た後で、WWEのレッスルマニアを観ると、さすがにがっくりします。
やはり、経営者が試合の勝ち負けまで「具体的に指示し、筋書きを作る」というのは、日本人には向かない。
男子のほうがより露骨なので、WWEは女子中心に観ますね。ま、実質的には同じで、理不尽極まりない。
「こんなもんでどう」と出されても、楽しめない。
最近の「お気に入り」は、アイコニックス。
オーストラリア出身(確か)の高校の同級生同士の2人組みで、田舎者で髪がダークと、敵役にはうってつけ。典型的なジョバー(負け役)です。
普段は結構きれいなのに、試合には隈取同然のどぎつい化粧をして臨みます。試合前には、マイクで憎憎しげなことを言ったりするのですが、結局は負ける。そんな役柄です。
このアイコニックスは、ビリー・ケイとペイトン・ロイスの2人組。
ビリー・ケイが相手の技を受けた時の大げさな反応とか、ペイトン・ロイスのポジショニングとかは、もの凄く上手い。
後者の場合、相手が決め技を出しやすい、自分が受けやすい位置にいるということで、結果的に双方が怪我をせずに済みます。
こういうのは、基礎がきっちり出来ていないとうまく出来ない。
2人に色々な思いはあるだろうけれど、役柄を徹底して演じているので、感動すら覚えます。
興行にはこういう人材が必要で、客を沸かせ、納得させる機能を果たします。
ひとには色んな役割がありますね。それと同じ。
ところで、当方の一番のお気に入りはベイリー選手なのですが、いかにも「玄人っぽい」感じが客には受けないらしい。
脈絡はないのですが、何故か全盛時のマイティ井上選手を思い出します。
昭和40年代末の国際の興行はよかったなあ。