






◎海鮮なめろう冷麺 その2
実食すると、コンセプトがよりはっきりする。
肉を使わぬ海鮮系の仕立てにするには、塩と昆布・煮干し系の出汁を使った方がよい。
三陸には「いちご煮」という郷土料理があるが、これはベースが海水で塩味。これにウニとアワビを入れたスープになっている。
あの延長線上に位置づければ、きっとサッパリした冷麺が作れる。
そう考えると、居ても立ってもいられぬので、早速、具材を買いに行った。
そもそも冷麺のストックが前回で切れた。
しかし、スーパーに行くと戸田久の「梅冷麺」が見当たらない。
仕方なく、別の会社の盛岡冷麺を買って来た。
パッケージを見ると、スープが薄そうなので、塩味かもしれんと思ったのだ。
だがスープを出汁で溶いてみると、ベースは醤油味だった。
これなら、牛骨など肉系の出汁を使っている。あくまで参考試作となった。
画像は手順通りに進めたものだ。
1)基本品目は、冷麺のタレと麺、なめろう。
2)器にスープを入れ、出汁で溶く。
3)麵を入れる。
4)若芽を敷く。これはいきなりなめろうがス-プに溶け出すのを避けるため。
5)若芽の上になめろうを載せる。
6)白ゴマと葱をトッピング。
7)最後に、刻み海苔をまぶす。
確かめてみると、具材はなめろうだけでよく、足してもホヤだけで良さそう。
ホヤを散らすと、「いかにも三陸」という雰囲気が出る。
実食してみると、このラインではやはり塩味ベースの方が合っている。
もちろん、醤油でも不味くはないが、味の系統が少し違う。
画像で想像するよりもコクがあるのだが、これはなめろうからで、なめろうを作る時に練り込んだ「味噌」が隠し味になってコクを生むようだ。
最後は、ご飯を入れて、冷や汁にして食べた。
これもいいぞ。
早いとこ、新鮮な鰺を手に入れて、鰺のなめろうでやってみたい。
コイツはイケる。店で出せること疑いなし。
ちなみに、今回は「なめろう」ベースなので、「海鮮なめろう冷麺」ではなく、「なめろう冷麺」が正しい表記だ。
自作するには、今のところ、戸田久さんの「梅冷麺」が作りやすいが、麵はともかくスープっは自分で作れると思う。