◎夢の話 第1K87夜 明け渡し
二十四日の午前四時に観た夢です。
内容証明が届いた。
弁護士が代理人で、何か訴訟を私に対して起こすらしい。
「建物の不法占拠について」ドータラコータラと記してある。
建物の不法占拠だと?
一体何のことだよ。
家は自宅だし、事務所を借りていたのだって、十数年は前の話だ。
体を壊し、仕事が出来なくなって止めたのだ。
言い掛かりか詐欺だな。あるいは誰か別人が俺の名を騙って何かをやっている。
事実関係を調べて、やっつける者が誰かを定めよう。
怒りの炎が体から湧き出て、全身が炎上した。
ここで覚醒。
目覚めてみると、夢の示唆する内容は簡単だった。
「建物」は「体」のことだ。
「建物を不法占拠している」のは、「今はその体に居てはいけないのに居座っている」と言う意味だ。
私は本来、もう死んでいる筈なのに、運命に抵抗して、まだ死なずにいる。
そのことで、あの世から請求書ならぬ召喚状が来たということだ。
一昨年の稲荷眷属の「障り」から、不都合が事態が連続して起こり、その都度苦しめられている。
あの手この手で危機を回避し、これまで生き延びてきたが、どうやら本格的な請求が来るようだ。
ま、淡々とやれることをやるだけの話だ。
実はまだ稲荷眷属以来の「障り」の所在を感じ続けている。
幽霊は「総ての人の行く末」なので、本来、そのこと自体は怖ろしいものではない。
だが、ひとの生死を超えて「障り」は続くので、多くの人が思っているより、あの世のもたらす障りは怖ろしいものだと言える。物語では主人公が死ねばそこで終りだが、現実のそれは死んでも続く。
あの世(幽界)に入った後にも立ち向かう必要があるのだ。
このところ、精神状態がすこぶる悪いのは、自分でもよく分かる。
「俺は今の障りを乗り越えることが出来ないかもしれない」と思うようになっているからだ。
その理由は、自分の直感は妄想でも何でもなく、事実関係と結びついていることが分かって来たからだ。
他者との交流を一切断ち切る時が来たのかどうかを思案している。