日刊早坂ノボル新聞

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「無情の雨」 盗賊の赤虎シリーズ2作目

盗賊の赤虎シリーズの2作目、「無情の雨─盗賊の赤虎が地獄を訪れる話─」の下書きが終わり、内容を調整しつつも、掲載先をあたっているところです。
 
前作「峡谷の怪物」では、赤虎は己にとって何よりも大切な女性(七海)とその子(雪)の両方を失ってしまいます。
今回は、それからほぼ十ヶ月後の設定で、地獄の蓋が開き、この世に亡者や鬼が迷い出て来たので、巫女の柊女の依頼で、赤虎がそれを閉めに行くという筋になっています。
赤虎は盗賊なので、この世を救うことに興味はありませんが、柊女から「あの世との境目に行けば、ぬしの思い人に会える」という話を聞き、遠征隊を率いることにしたのでした。
あとは、追ってのお楽しみです。
 
時代は、天正十三、四年ごろ。赤虎が四十七、八歳の頃の話です。
赤虎は、「九戸戦始末記 北斗英雄伝」の早い段階で、三戸の伊勢屋の前の路上で、厨川五右衛門(疾風)に倒されます。
その時の赤虎の武器は「鉄の棒」ですが、その由来が本作の中に出て来ます。
簡単に言うと、地獄を這い出た鬼を倒した後、鬼が持っていた物を使うようになったのでした。
疾風に倒される時、赤虎に何が起こっていたのかを示唆する内容も含みますが、果たして書くべきかどうか。
 
赤虎三部作の最後は、まだ三十代の赤虎が、大湯四郎左衛門の猿退治に加わる話です。
四郎左衛門の猿退治は、戦国時代のみちのくでは有名な話ですが、現実の猿を四郎左衛門が、また猿を利用して悪事を働く人間(猿の三次)を、赤虎が倒す話になる予定です。
時代的には、猿退治→「峡谷の怪物」(宇宙人)→「無情の雨」(地獄の鬼)の順番になります。
 
娯楽作品で、怪異譚なので、書くほうも読むほうもお気楽に眺める事ができそうです。