日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第379夜 ドライブレコーダー

日曜の夜十時頃、居間で寝ていた時に観た夢です。

オレは30歳。大学の非常勤講師をしている。
紅葉を見るために、仲間と一緒に後明神岳スカイラインを訪れた。
もはや秋の終わり頃だ。あと何日かすると、高地のここには雪が降るだろうが、そうなると、この観光道路も通行止めになる。
今の内に、ということで、ドライブをすることにしたのだ。
思いつきで、仲間を誘って出発したのが午後になってから。
このため、観光道路の入り口に着いたのは4時頃だった。
時間も遅かったので、車はもはやほとんど通っていない。
家に帰る車も、大半が30分は前にこの道路を出た筈だ。
程なく暗くなるが、景色は見事だった。
山々の総てが色づき、これから冬を迎えようという風情を漂わせていた。

車に同乗してきたメンバーは3人だ。
オレ・北川と、斎藤、小林だ。
車は小林のもので、その小林の家に、オレの車と斉藤のバイクを預けて来たのだった。

「さすが、この時期の後明神岳はきれいだよな」
「本当だな」
「温泉でもあれば良かったのに」
「あっても、この時間じゃ、泊り以外は入れてくれない」
「もう暗くなるから、気を付けろよな」
山を削ってこしらえた道路なので、うっかり崖の方に落ちでもしたら、間違いなく即死だ。

「イケネ。カメラを持って来るのを忘れた」
「大丈夫だろ。動画がある。ほれ。この車にはドライブレコーダーが付いているから、景色がディスクに保存されている。静止画像よりこっちの方が面白いぞ」
運転席の前には、かなり高品質の機器が取り付けられていた。

「やっぱり、どこかに寄って、温泉でも入って行くか。山の向こう側には洞宿温泉がある。海の近くだから、魚も美味いぞ」
「しかし、この時間帯から予約なしで飛び込んで、部屋が取れるのか」
「平日だし、小さめの旅館なら空いているだろ。どれ、オレが電話してみる」
小林が電話を掛けて、温泉旅館を見つけた。
小林はこういう時には、スマホで旅館を検索したりせずに、観光協会に直接、電話をする。
電話の受け付けは、大概が若い女だから、観光話のついでに、その案内係の女の子を誘ってしまうのだ。
小林はそういうのが得意なので、いつもどこに行くにも女の子を連れている。

旅館に着き、風呂に入って食事をした。
それからオレ達は部屋でドライブレコーダーの映像を観ることにした。
さすが性能の良い機械なので、景色が鮮明に映っている。
「こりゃ、きれいだな」
「本当だな」
しかし、後明神岳を峠を降りる道の途中の場面で、斎藤が声を上げた。

「あれ。今、何か映っていなかったか」
もはや紅葉の場面も終わり頃だ。周りが薄暗くなっており、ヘッドライトを点けたところだった。
もう一度巻き戻して、斎藤が声を上げたところまで戻った。
「ほら。道の端に赤い服を着た女が映っている」

ここで中断。

ドライブレコーダーに映った不可思議な女を探る展開になります。
3人は、翌日再びスカイラインを走りますが、霧の中で異様なものを目撃してしまいます。
そしてその先には、世にも怖ろしい事態が待っていました。

かなり前に観た夢と、ようやく話が繋がったので、怪談が1つ書けると思います。
「夢幻行」はザクザクと書き進められるようです。