日刊早坂ノボル新聞

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夢の話 第393夜 悪夢を観る理由

夢の話 第393夜 悪夢を観る理由

 女子サッカーを観た直後に、1時間ほど仮眠をとりました。
 これはその時に観た夢です。

 目を開くと、辺りは真っ暗だ。
 手足をまったく動かすことが出来ない。
 「一体、どうなってるの?」
 しばらく体を動かそうと試みて、ようやく状況が掴めた。
 オレの両手両脚はいずれも岩のような重しの下敷きになっているのだった。
 「うわあ」
 オレはどこか高いところから落ち、さらにオレの後で落ちてきた岩石に手足の上に乗られたのだ。その時の衝撃で気を失っていたらしい。

 「この周囲には人はいない。どうしよう」
 ポツリポツリと雨が降ってくる。
 ここは崖の下だから、水が上から流れ込み始めた。
 
 草むらの方からは、何やら獣の声が聞こえる。
 野犬か何かがいるんだな。
 しかも数十匹の勢いだ。

 いかんなあ。
 雨水に溺れるのも嫌だし、野犬に食われるのも嫌だ。
 あっという間に、水が耳の高さに到達した。
 野犬がオレに気づいたらしく、ゆっくりと息遣いが近寄って来る。
 「生きたまま食われるくらいなら、とっとと殺してくれ」

 ここで覚醒。

 いつも最後の夢を記憶していますが、その9割は悪夢です。
 何かの脅迫観念に追われているらしい。
 何となく、今日は自分が怖れているものが分かりました。
 母方の祖父は南洋に従軍していましたが、熱帯病に罹り長年苦しんでいました。
 最後はパーキンソン病に罹り、7年くらい寝たきりになり死んだ。
 この病気は手足の先から始まり、体が次第に動かなくなっていく病気で、最後に心臓を動かせなくなると、そこで終わりです。
 死ぬ何か月か前に、祖父を見舞いましたが、その時祖父は、じっと私のことを見据えて「うう」とうなりました。
 その時の私は中学生くらい。私は祖父が「もう殺してくれ」と言っているような気がして、ひと言も声を出せずに、ただそこに立ったままでした。

 私自分が怖れているのは、死ぬことでも、病気で苦しみながら年を取ることでもなく、「自分自身で体を動かせなくなること」でした。
 時々、目覚めの時に、手足の付け根から先の感覚が無いことがあり、心臓のポンプ機能が弱いことだと思ってはいますが、祖父のような病気になるのを怖れているのです。
 「もう死にたい」と思っても、自分では死ねず、誰かに「殺してくれ」と頼まざるを得ない状態になったら、それこそ悪夢です。