◎夢の話 第777夜 しね
29日の午前3時に観た夢です。
ぼんやりと暗闇の中にいる。
するとどこからか、声が響いた。
「死ね」
それと同時に、目の前の黒い闇に文字が浮かぶ。
「しね」
ふうん。これは普通の夢ではないなあ。
と、ゆっくりと覚醒。
ちなみに、時々、夢の中で「今は夢を観ている」と自覚することがあるのだが、この日もそんな具合だった。
こういうのは、もはや夢とは言えないかもしれない。
このところ、幽霊が寄り付いているのだが、中には性質の悪い者もいる。
人間と同じで、害のない者もいれば悪い奴もいる。
あるいは、生きている者でも「念」の強い者が願っていたりすると、相手に伝わることがある。
ま、生きている者なら愚かな行為で、人を呪うと、死後、そのツケを払うことになるから、それを承知している者は誰もやらない。「穴二つ」どころか、自分の方が相手の嵌る穴より深く暗い穴を掘る。
ひとに悪霊が寄り憑くこともあるが、この場合は、専ら心を腐らせる。
嫌な気分にさせるわけだ。
よって、こういうものへ対処法は「動じないこと」だ。
答えはこう。
「そりゃ、人間だもの。いつかは死ぬさ」
「俺が死んだら、お前のことを見つけてくれる者がいなくなる。お前はそれでいいのか」
「実際に死者の姿を見て、声を聴ける者は少ない。俺は迷える魂を拾っては、ひとつずつご供養している。もし俺に危害を加えようとすれば、周りの者が放っておかないと思うね」
パンパンと柏手を打ち、それでおしまい。
すでに死んでいる者が、まだ生きている者に「しね」と言ったところで、何ら説得力がないわけで。