◎新盆で
「関東は新盆」と言う話を聞くが、七月十五日に家の前に盆の支度が出ている家を見たことが無い。
なんだかんだ言って、本当は旧盆に合わせているんじゃないのか?
ともあれ、既に自分の人生の中で、埼玉西部に住んでいる期間が最も長くなっているから、新盆と旧盆を合わせた行事にすることにした。
こう思い立ったのは数年前で、提灯やら何やらを揃えていたのだが、七月の真ん中辺はいつも雨が降っていたので、これまで提灯すら出したことが無い。
今年も終日雨で、表に出せば、濡れてぐじょぐじょになってしまう。
結局、提灯だけを、玄関下に吊るすことにした。
ここは軒下だから、濡れずに済む。
ま、迎え火送り火などは焚けない。煙のくすぶる少しでも匂いがすると、近所のマンションの住人で消防署に連絡するバカが居る。
ま、この家に来るとすると、それは母だが、母なら時々、家の中にいる気配がするので、提灯なども必要ないと思う。
ちなみに、暗くなってから外に出て、撮影しようとしたわけだが、ひとまず「今日は止めろよ。顔を出すなよ」と伝えてから、提灯を吊るした。(これはもちろん、母に対して言うのではない。)
この提灯を見て、別の「何か」が集まって来ることを想定したものだ。
まだ回復途上だから、良からぬものに寄り憑かれやすい状況だ。
このため、事あるごとに緊張してしまう。
先週の「怒り」と「怨念」は、到底、私本来の感情ではないと思う。