日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎病棟日誌 R060923-25 軽自動車

◎病棟日誌 R060923-25 軽自動車
 月曜は散髪をしに日高まで行った。先週、理髪店に行くと十人近く並んでおりあきらめて帰る経験をしたので、この日は千円カットの方にした。
 たとえ待っても一時間もあれば順番が回って来るし、美人理容師がいる。33-34歳かと思っていたが、成人した子供がいるそうで、そうなると四十台半ばから上の年齢だ。だが、スタイルがすっきりしているのと商売柄か髪がきれいなので、かなり若く見える。
 この日もかなり混んでいたので、仕事の邪魔をしないように無駄話をするのをやめて、終始黙っていた。
 出まかせを含めて、あることないことをべらべら話すのが信条なのに、じっと黙っていると息が苦しい。

 鏡を見ると、自分がトシを取ったのが歴然で、悲しくなる。
 六十台の頃の父そっくり。ま、それなら当たり前だわ。
 「どうですか」と手鏡で後頭部を見せられたが、さらにがっかり。頭頂部にはもはや毛がないじゃんか。
 でもま、この数年は髪の毛のことなど気にならぬほど、切羽詰まっていた。ほどなく死ぬ人間には、丸ハゲだろうが、服がボロボロだろうが気にならない。どうせすぐに焼かれる。
 となると、トシをとったことを悲しむのは、「まだ生きてるし、当分は死ぬつもりがない」という意味だ。

 てな話を、技師のエリカちゃんに話した。
 エリカちゃんは長女と同じ齢なので、無意識に娘に話す口調になる。
 最近、通院を考えて軽自動車を買ったが、軽は660CCだから、エリカちゃんのバイクよりも排気量が小さい。
 それでも百キロは出そうだから、「1000CCのバイクなら300キロは出せる」。400だと230キロより先は振動が激しくなり怖いが、1000ならたぶん300キロは出せる。
 「カーブが曲がれんから、怖くてそこまで出せないけどね」 

 その軽自動車だが、燃費が全然違う。
 満タンで20リッターしか入らぬのだが、通勤通院だけ使うなら、それで十日くらい走れる。
 普通自動車なら20リッターで五日かそこら。最初から通院用はこれにしとけばよかった。幅が狭いから、病院の小さな駐車スペースでも難なく入れられる。
 この辺はお茶農家ばかりで、病院には「病気のお茶農家の高齢者」が来る。商品作物農家は、でっかい車に乗るのが好みだから、ベンツとかだ。
 それだと病院の駐車場には入れられぬし、出られない。
 そこからが「病気の高齢者」で、隣近所の車のゴツゴツとぶち当てながら、散々へこませておいて、自分はそのまま帰ってしまう。監視ビデオがあるから、誰がなにをやったかが丸わかりで、すぐに調べられる。後でトラブルになっただろうと思う。
 でも「具合悪いし、知ったことか」と思う気持ちはよく分かる。

 中古の車だから、前の持ち主の痕跡がある。
 車屋仕入れた直後に下見に行ったが、「家族で海に行った」跡があった。海砂などが残っていたから、割と最近だ。
 年数を乗ったのに社内がきれいなのは、女性が使っていたからだが、男性も幾らか運転した。
 ここからは直感だが、「買い換えた」のではなく「車が不要になった」「乗る人がいなくなった」から売られたと思う。
 ダンナとは離死別して、シングルマザーで二人の子どもを育てていた。時々、父親が代わりに運転して一緒に食事に出かけた。
 七月の初めに海に行ったのも、思い出作りのためで、この時も父親が運転した。
 この女性は四十台だったと思うが、その後すぐに亡くなったのではないか。
 偶然、ネットでこの車ので画像を見た時に、一瞥で購入を決めたが、それには何か理由があったのかもしれん。
 よってお祓いをせず、このまましばらく観察しようと思う。
 もう当家の家族なのだから、いずれ何かを語る。
 どういう人だったかを出しても見せられるかもしれん。ま、そんなことはどうでもよく、慰めることが大切だ。

 

 追記)新しいノートPCを使い始めたが、画面が合わずほとんど文字が見えない。構成もできない状態だ。