日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第134夜 白蛇が胸に

パッと気がつくと、既に夢の中です。

小旅行の後、記念写真を整理していました。
現地の人に頼み、撮ってもらった写真もあります。
何十枚か眺めているうちに、手が止まりました。
「何これ?」
海の近くで撮った写真ですが、胸全体が白くなってます。
あれれ。これって煙玉(オーブ)でないの。

自分自身の体の上にも煙玉が出ることがありますが、過去の経験では煙玉が出た箇所の具合が悪くなっています。要するに「気をつけろよ」というお知らせですね。
胸全体が覆われているってことは、よほど悪いことなのかしら。

ここでごろっと横になり、写真を詳細に眺めます。
煙玉をよく見ると、白い筋のようなものが沢山浮かんでいました。
何だろう。

白い筋は蛇でした。
何百匹もの蛇が胸の上に写っていたのです。
うへへ。コイツは参ったな。

この時、部屋のあちこちからパキンパキンと音がし始めました。
「あ。ラップだ」
ラップ音は、傍にオバケが近寄っている時によく出ます。
いかんなあ。
お祓いの呪文を唱えようとすると、どうしたことか頭に浮かんできません。
ではお経です。
ところが、お経もまったく思い出せません。

この時には、体が動かなくなっていました。
起き上がることもできません。
同時に部屋の端でなにやら人の気配がし始めます。
ズルズル。

いかんなあ。悪霊の気配だ。
周りを動き回っていたのは、長い着物を引き摺って歩く女でした。
コイツは長い間、私に付きまとっているヤツです。
早く死霊祓いをしないと。
あせりますが、お祓いの文句がまったく出てきません。
最初の数文字だけです。

(あ。俺って今眠っているのだ。頭が休んでいるから、思い出せないというわけか。)
自分が眠っていることに気付きますが、現状では何の役にも立ちません。
見上げると、女の顔の付近は黒い雲に覆われていて、どんな女なのかまったく分かりません。
もちろん、私を捉まえ、自分の領域に引きずり込もうとする悪意だけはビンビン伝わってきます。
女の悪霊は、私の周りをズルズルと歩いていますが、2丹米發砲脇?辰討ません。
心なしか、悔しそうな素振りも見えます。

視線を下げ、自分の胸辺りに目をやると、そこには白い光が載っていました。
目を凝らすと、やはりそれは蛇たちです。
口を開け、「シャア」「シャア」と威嚇していました。
白蛇たちが脅していたのは女の悪霊で、そのせいでその悪霊は私に近寄って来られないのでした。

「あれま。俺を守ってくれてたのか」
なるほど白蛇は神の使いとも言います。
さっきまでは、煙玉が気持ち悪いと思い、この蛇たちにもお祓いを向けようと思っていました。
スイマセン。

この瞬間、死霊祓いの呪文を思い出し、悪霊に向かって唱えます。
一心に唱え、退散を命じると、悪霊は静かに消えていきました。

そこで白蛇たちにお礼を言いました。
「今まで、ずっと守ってくださっていたのですね。私の寿命はすでに尽きているのに生き続けていられるのはあなた方のおかげですか」
すると、1匹の蛇が私に顔を向け答えました。
「そうだよ。お前にはやってもらうことがあるからね。俺たちが守っている限り、お前はまだ死なない。悪霊に取りつかれることも無いのだ。でも・・・」
「でも」と言われると、さすがにドキッとします。白蛇はひと呼吸置いて言葉を続けます。
「それでも、日頃節制を心掛け、体調を整える努力をしてもらえると、こちらとしても有り難い。お前の世話は結構大変なんだよね」
これを言い終わると、白蛇が軽くウインクしたような気がしました。

ここで覚醒。
夢の途中で半覚醒状態となり、これが夢であることを自覚していました。
部屋のあちこちで聞こえていたラップ音は実際に鳴っていたものです。
完全に目が醒めると、ラップ音がピタッと止むのも不思議です。