日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

コイン

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その5」

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その5」 五日間ほど体調を崩し休養したが、これから再開する。 出品数は当初より減りそうなので、ポイントを得られた人は「抽選会」でチャンスが拡大することになる。古貨幣に加えて、有馬記念の研究が必要になると思…

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評その5 と 抽選会の仕様」

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評その5 と 抽選会の仕様」 さて、年末盆回しに関する仕様が定まったので、ウェブの方に開示した。 とりわけ抽選会の対象は「12月13日までにポイント付き品物を購入された方」となっている。概要は次の通り。 1)出…

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その4 栗林大型隆平通寶」

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その4」 なかなか手が回らず、一週間前に整理した品について、ようやく書ける状況になっている。 X006 栗林大型隆平通寶 品物自体は前にも紹介したことがあり、誰もピンと来ないからこれまで引き取り手が無かった。 …

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その3」

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その3」 まずはOさんの思い出から。 NコインズO氏は南部古泉研究会の立ち上げに寄与された方で、コイン商であると同時に古貨幣や骨董の収集家でもあった。私を古銭会に誘ってくれたのもO氏で、この世界では先輩であり…

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その2」

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その2」 手を止めて眺め、つい新たに調べてしまうきらいがあり、なかなか進まない。 ま、別に業者でもないし、古銭会の盆回しを念頭に置くので、品物の交換が主ではなく、勉強主体になる。ただ品が欲しければコイン商…

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その1」

◎古貨幣迷宮事件簿 「年末盆回しの品評 その1」 これから十二月にかけて、再び在庫処分を行う予定だ。先輩より、「穴銭は必ず戻るので過度の値引きをしないように」という意見をいただいたので、今回、値引きなどはない。不要になったからと言って下げてい…

◎古貨幣迷宮事件簿 「絵銭にまつわるあれこれ」付記

◎古貨幣迷宮事件簿 「絵銭にまつわるあれこれ」付記 一部の「味のある絵銭」を採録する。 同型の品をほとんど見かけぬから、製造枚数自体が少なかったということだろう。 通常、土産物としての注文であれば、せいぜい千枚の桁までで、数百枚のこともあっただ…

◎古貨幣迷宮事件簿 「北奥地方での七福神銭の展開」

◎古貨幣迷宮事件簿 「北奥地方での七福神銭の展開」 古貨幣について概ね興味を失いつつあったが、五月頃をピークとした「今生の危機的局面」をどうやら脱したようなので、少し眺める余裕が出来た。 もちろん、次の一月二月には再び危機が来るであろうことは…

◎古貨幣迷宮事件簿 「絵銭にまつわるあれこれ」

◎古貨幣迷宮事件簿 「絵銭にまつわるあれこれ」 ◇川村さんの思い出と江刺絵銭 部屋の片づけをしていると、K村さんの遺品が出て来た。故人の話を記す時には、多く伏字(イニシャル)にするのだが、噂話の域ではなく、きちんと思い出を残すつもりなので、実名…

◎古貨幣迷宮事件簿 「小さい銭の素性を探る」

小さい銭の素性を探る ◎古貨幣迷宮事件簿 「小さい銭の素性を探る」 もはや古貨幣を手に取って見ることも少なくなったのだが、たまたまウブ銭が残っていたので、五十枚ほど検分した。 盛岡藩の貨幣にのみ関心が特化していたので、一文銭については、そのまま…

◎五銭銀貨の話

竜五銭銀貨 ◎五銭銀貨の話 明治の五銭銀貨は、旭日竜五銭が明治三四年、大字五銭が明治四年銘、竜五銭が明治六から十年および十三年銘と短期間限定の製造だった。 物価の上昇等で、銀遣いが合わなくなったわけではなさそうで、竜十銭は同じ規格のまま、明治…

◎古貨幣迷宮事件簿 「銀貨は銀地金」

◎古貨幣迷宮事件簿 「銀貨は銀地金」 過去二十年くらいの間、「普通の状態の並年銀貨」は、銀地金相場よりも低い相場で取引されて来た。昭和から平成初期では、状態イマイチの小型五十銭銀貨は概ね百円前後だったが、それでも汚れた並年を買う人がいない。 …

◎古貨幣迷宮事件簿 「一厘の話」

◎古貨幣迷宮事件簿 「一厘の話」 明治の一厘貨は実は存在数自体が割と少なく、銅貨の雑銭が出た時に、例えば竜一銭が五千枚出たとすると、一厘は数十枚も混じっていない。 明治のひと桁に幾らか発行されているが、後は十年台で、概ね十五年から十七年銘のも…

◎古貨幣迷宮事件簿 「遠野南部の公札」

◎古貨幣迷宮事件簿 「遠野南部の公札」 左側の札は四五か月前から消息不明だったが、書籍の間に挟まっていた。 この品には記憶があり、十五年以上前に、古文書の類でオークションに出品されていたのを「佐比内」の標記に惹かれて入手したものだ。 佐比内には…

◎古貨幣迷宮事件簿 色んな古貨幣の話

金融機関のロール割り青銅貨 ◎古貨幣迷宮事件簿 色んな古貨幣の話 その1)ロール割り青銅貨の色変 冒頭の画像は、時々、これまで話題にして来た「金融機関の金庫の奥にあった和紙ロール」の青銅貨だ。製造者ロールではないが、金融機関ロールで、あまり使わ…

◎古貨幣迷宮事件簿 「称浄法寺鋳当百銭 中字鋳浚改造銭」

◎古貨幣迷宮事件簿 「称浄法寺鋳当百銭 中字鋳浚改造銭」 コロナ以後、ウェブ(HP)の維持もままならぬ状況になって来た。 今は閉鎖も視野に入っている状況なので、私財供与を財源に、維持費用を捻出しようと思う。そこでHP版「古貨幣迷宮事件簿」にて、「雑…

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍二十錢銀貨の文字型研究」追加訂正

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍二十錢銀貨の文字型研究」追加訂正 ケースを開く度に品物が出るので、各々追加した。 ま、継続して調べるつもりもないので、明日にも売却手続きをするつもりだ。 雑銭の会の流れでは、近代貨コレクターは少ないので、最初からネッ…

◎古貨幣迷宮事件簿 「マイクロスコープウォッチング 竜一銭編」

◎古貨幣迷宮事件簿 「マイクロスコープウォッチング 竜一銭編」 「レーザーでトーン・錆を除去する方法(たぶん還元)」が開発中であることを知ったので、使用されていない青銅貨は梱包して仕舞うことにした。 いずれ私でない誰かがこの修復処置をして、「未…

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍二十錢 明治四年銘の文字型」研究ノート

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍二十錢 明治四年銘の文字型」研究ノート 引き続き、明治日本の初期プレス貨幣の文字型を観察する。 ポイントは、1)彫り極印段階の相違、2)縮小彫り段階での変化や修正による相違、3)極印使用による摩耗・劣化の影響、などにつ…

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍二十錢 明治三年銘の文字型の変化」研究ノート(追補)

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍二十錢 明治三年銘の文字型の変化」研究ノート(追補) さて、前回の報告に漏れがあったのでサンプルを追加する。 なお現時点では結論ではなく、最初に行う「記述」の段階であり、この場合の方針は「見えた通りに記す」ということ…

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍二十錢銀貨 明治三年銘の文字型」

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍二十錢銀貨 明治三年銘の文字型」 乗りかかった船なので、ひとまず手元に残っている品で、明治初期から順を追って、「文字型」を観察するものとした。 残念なことに、半年くらい前に近代銀貨を大量に処分したばかりなので、左程の…

◎古貨幣迷宮事件簿 「竜五十銭明治三十一年の文字型」作業ノート

◎古貨幣迷宮事件簿 「竜五十銭明治三十一年の文字型」作業ノート 明治初期に近代プレス貨幣の製造を開始したわけだが、当初は不慣れなこともあり、完成物に様々な小異が発生している。 こういうエラーは、数十年後も起きるものなのかどうか。 そこで、少し間…

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍五十銭銀貨の文字型」(さらに続)R40909 

◎古貨幣迷宮事件簿 R40909 「旭日龍五十銭銀貨の文字型」(さらに続) さて、これまでの経緯はざっと以下の通り。 たまたま書体の異なる明治四年銘五十銭銀貨を見付けた。デジタルマイクロスコープを使用して文字種別に撮影し、これを比較すると、相違は少数…

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍五十銭銀貨 明治四年の文字型」これまでのおさらい

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍五十銭銀貨 明治四年の文字型」これまでのおさらい さて、このシリーズの発端は「極印割れエラー」の観察から、偶然生まれたものだ。 打極を重ねるうちに、極印が劣化し、ひび割れが生じたが、気付かずにそのまま打った。このため…

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍五十銭銀貨 明治四年小型の文字型」

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍五十銭銀貨 明治四年小型の文字型」 明治四年には小型の規格があるわけだが、仮にそれまでのものの文字型を利用して、小型の文字型を眺めると、どのように見えるのだろうか。 もちろん、文字型の出自(起源)が異なるので、あくま…

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍五十銭銀貨 明治四年の文字型」(続)

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍五十銭銀貨 明治四年の文字型」(続) さて、前回、作業のたたき台を作ったので、その指針に基づいて、明治四年の文字型に関する考察を続ける。 ちなみに、今回、サンプル番号の1と2をたまたま同時に観察したので、「相違がある…

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍五十銭銀貨 明治四年の文字型」

◎古貨幣迷宮事件簿 「旭日龍五十銭銀貨 明治四年の文字型」 もはや「あの世」まで秒読みの態勢で、葬儀屋の手配まで始めているのだから、今さらコインなんぞやってはいられない。 どうせ早晩、総ての品をきれいに処分するし、概ねそれも終わっている。 新し…

◎古貨幣迷宮事件簿 型に違いがある

極印割れエラーのある旭日龍五十銭銀貨 ◎古貨幣迷宮事件簿 型に違いがある 以前、この欄で紹介した「極印割れエラーの旭日龍五十銭」だが、旧会員に興味を持っていそうな人が見当たらぬので、息子に渡しネットオークションにでも出させることにした。旭日龍…

◎古貨幣迷宮事件簿 「小袋の雑銭を探る」

◎古貨幣迷宮事件簿 「小袋の雑銭を探る」 ささいな小ネタだ。 居間の隅に積んであった箱から、またもや雑銭が出て来た。ビニールの小袋に入った銅鉄交じりの構成となっている。 これは、小口の買い取りの際に、ひとまず買い取っては見たものの、「点検する価…

◎古貨幣迷宮事件簿 「謎解きのゲーム」

◎古貨幣迷宮事件簿 「謎解きのゲーム」 古貨幣の観察主眼の代表的立場が「分類」だが、これとは別にかなり少数派だが「過程」、すなわち「鋳銭工程」に着目する見方もある。私は専ら後者の方。 「どうやって作ったか」、すなわあち鋳銭環境や体制を探り、「…